猫は愛されるほど新しいフードに興味を示す?わがまま猫のフードローテーションの作り方

猫は安心した環境下では新しい食べ物に興味を示すことを知っていましたか?警戒心が強く、同じものしか食べないイメージの猫の食生活について考え直し、キャットフードのローテーションについても考えてみましょう!
猫は「いつもと違うものを摂取したがらない」と考えている方が多いかと思いますが、実は「猫は安全で安心した環境下では新しいものに興味を示す」と言われています。
これがキャットフードを与える飼い主にとっては非常に重要な問題で、おそらくこのサイトをご覧いただいている方々は猫を家族、彼氏、彼女、夫、妻のように考えているのではないでしょうか。
それだけ愛情を持って接している環境であれば、「新しいものに興味を示す環境が作られている」はずです。
愛せば愛すだけ、違うものを食べたがるということですか…?
きちんと食べていた好きなキャットフードであれば、そのまま与えていると、お腹が減れば食べるし、減らなければ食べないだけなのですが、「キャットフードが残る」ということが許せない、心配過剰になる飼い主も多いように思います。
もちろんあまりにも残しているのはダメですよ。いつも同量程度残していたり、今日はかなり残したけど翌日は食べている程度ならそれがその子の食べる量だと考えられます。
これら行動は人間でわかりやすく言うとわがままとか甘えのようなものです(笑)猫は頭がいいので、食べなければ違うものが食べられることを知っています。
「キャットフードをしっかり図って規定の量を与えているのに、残っている…」それがどうしても許せない飼い主が多いように思います。
規定の量はあくまで様々な猫を対象にした基準でしかないので、当てはまらない猫がいることは不思議なことではありません。
うちの今の猫なんて昔っから規定量なんて全然食べない。必ず毎日残って捨てています。でも生まれてからひとつも病気をせず健康です。
逆にたくさん食べる子もいるでしょう。その子にあった量を見つけてあげることも大切です。
新しいキャットフードを与えて、少し警戒したとしてもその後1か月も好んで食べてくれるようなフードはその猫にとって「好きなもの」と考えていいと思います。
これでルーティンのひとつのキャットフードは決まり。次にまた1か月元気よく好んで食べてくれるキャットフードを探します。3種類もあればいいでしょう。
4か月目にはまた最初のキャットフードに戻ればスムーズなローテーションができるかもしれません。
例えば今月はグレインフリー、来月は食物繊維の多めな毛玉サポート、再来月は穀物入りといった具合に、キャットフード自体の性格を変えてしまうのはおすすめできません。
グレインフリーであれば味や香りが違うものを選んだりと、キャットフードの性格は似たようなもののなかから嗜好が違うものを選んであげるといいと思います。
ローテーションの作り方なんて話をしていて申し訳ないのですが、私個人としてはあまり変更するのはあまりおすすめはできません。
というのも病気になったとき、なにか違うことが起こったときになにが原因かがわかりにくくなるためです。
基本のドライフードをひとつ決めて、それを日本人のお米のような立ち位置で利用するのがいいと思っています。
人もお米を主食としてもそれ以外に時にはパン、時にはパスタ、時にはうどんなどが食べたいと思います。そうしたものを猫の場合は他のドライフードやウェットフード、おやつにしていきます。
このように基本的に与えるフードを決めておくことで味や食生活に変化を与えながら、食を楽しませながら飽きずに与えることができます。
ドライキャットフードを与えていると、この「食事を楽しむ」ということがなくなってしまいます。
食を楽しむことがなくなったら、それは食べなくなりますよね。新しい味が欲しくなりますよね。
猫の選り好みは決して猫の性格ばかりでなく、現在の飼い主のご飯の与え方にも大きな問題があると感じています。
ドライフードはそのままに、猫缶やおやつなどで多分に変化をつけてみてください。
注意点は決して毎日何時といった具合にルーティンで与えることはせず、いつあげるかわからない状態で猫缶やおやつを与えて下さい。
ウェットフードなどを与えることが読まれてしまうと、猫はドライフードを食べずに待ってしまいます。
たくさん種類を用意する必要はありません。2~3種類あればいいと思います。
おやつをしまっている場所はだいたい同じだと思いますので、猫はだんだんと飼い主がその場所に行くとおやつをくれると思うようになります。
そこでそれぞれのおやつを違う場所にしまったり、与えるものを変えることで覚えさせないようにしてみましょう。
毎日、毎月変えなくてもいいですので、時には違う総合栄養食のフードを与えることで飽きを防止することができます。
例えばドライフードではなくてフリーズドライを与えてみるのもいいかもしれません。
株式会社ヒューマル代表取締役。ペットフード専門家。「動物にも食育を」を掲げて2016年に会社を設立。ヨーロッパを巡って自身の希望レシピを製造できるペットフード工場を探し出し、オリジナルキャットフードを開発。ペットフード販売士、ペット栄養管理士、愛玩動物飼養管理士、ペット防災指導員、ペット共生住宅管理士、保育士などの資格保持者。詳しくは紹介ページへ
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