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猫は少しキャットフードを食べ残す
猫は習性として、捕獲した獲物を少しずつ食べるという習性があります。猫は腐肉食ではないので新鮮な間に食べますが、その時間でもゆっくりと食事を行います。
イエネコとして人に飼育されるようになってからは、いつでもキャットフードがもらえる環境になりました。
このため残す習性は薄くなってきますが、飼い主がいない日や長時間帰ってこないことがわかると、キャットフードを遅く食べて残す猫がいます。これも次もらえるまで残しておくという猫の習性によるものです。
このため、「新しいキャットフードを与える時にいつも少し残っている」というルーティンをする猫もいます。
食べ残したキャットフードは入れ替えて下さい
厳密に言えば、食べ残したキャットフードを次の日もそのまま与えることはできないわけではありません。
ですが風味も落ちていますし、少なからず埃などが被っていることも考えられます。
このため、次に与える時に残ったキャットフードは捨てて、新しいものに入れ替えてあげて下さい。
実は飼い主のせいで残している?オペラント条件付けで食べなくなる
オペラント条件付け
オペラント条件付けには、動物自身が起こした行動によって結果が良ければその行動が増え、結果が悪ければ減るということがあります。
例えば猫がボタンを押して美味しいおやつが出てくるとわかれば、ボタンを押すようになり、ボタンを押して電流が流れることがわかればボタンを押さないようになるということです。
このオペラント条件付けが日常生活でも盛んに行われ、これを利用してしつけすることもできれば、迷惑行動になることもあります。
飼い主が気付かない間にオペラント条件付けが成立している
さっきの例からだといいことのように感じたんですけど、反対もあるんですか?
例えば犬が吠えたらその犬が嫌いな人がいなくなったとします。すると犬にとっていいことだと判断し、嫌だと思う人がいれば吠えるようになってしまいます。こうなると散歩している時にはしゃいでいる子供や、犬にとって怖い車などがいたらところ構わず吠えてしまうという結果に繋がってしまいます。
なるほど!
同じように、猫がキャットフードを残したら違うものがでてきたり、おやつをもらえるとわかると猫はキャットフードを残すようになります。
つまり飼い主が知らない間にオペラント条件付けが成立しているというケースです。
これが猫がキャットフードを選り好みする場合の多くの原因のひとつになっていることがあります。
栄養素が満たされている
猫は自身に必要なタンパク質量などを感じ取ることができ、足りていないものを摂取したがる傾向にあります。このため、タンパク質が足りていなければ高タンパクなものや、足りるだけ量を食べたりといった行動が言われています。
このため、例えばですが、AとBという栄養素があって、現在食べているキャットフードでAは満たされるもののBが満たされていない時には、Bが足りている別のキャットフードの方が一時的に好み、またBが満たされればAの方を好んで食べるということも可能性としてはゼロではないのではないかと考えられます。
人間でも血が足りなければレバーを食べたり、野菜が足りていないとか、カルシウムが足りてないなとか思いますもんね。
それと同じようなことなのかもしれませんね。
まとめ
- キャットフードをいつも残しているのは習性も影響している
- 飼い主が帰ってこなかったりすると警戒して残しておく
- 知らない間にオペラント条件付けが成立してしまって、猫がわざと残している場合がある
猫がキャットフードを残すのは必ずしも猫の気分だけではなく、人との関わりの中で生まれている可能性があるということがわかりました。人は習慣でキャットフードを与えがちなので、いつの間にかオペラント条件付けが成立しているというのには納得できるところがありましたので私も今後注意してみたいと思います。