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ヨーロッパのペットフードは国内に持ってくると評価が低くなる?
私も長いこと疑問に思っていたことで、この度新しい情報を入手することができました。それが、ヨーロッパで評価が高いのに一部のペットフードは国内に持ってくると評価が悪くなることに関する情報です。
Amazonなどを見ているとそうしたフードもあるように感じるかもしれないですね。
国による環境や主食にしているものの違い
これらはそもそも日本の猫と海外の猫では何世代にもわたって主食としているものに違いがあり、年間を通した温度や湿度などの生活環境も違いますので、単に合う合わないの差が、見逃せない程度には大きいものです。
いくら人には米が良いと力説しても、米を主食にしていない(副菜として利用している)外国人の方たちには合う人もいるでしょうが、合わない人も多くいるはずです。
原材料が同じ名前でも産地による違い
また、同じ鶏肉でも国内でも産地で違うように、海外であれば当然違いはあります。そんな中でも肉類の産地による違いはまだ少ない方です。
オージー・ビーフを想像してもらうと、国産とは違いますが、食べれば同じといえば同じって程度の違いです。アンガス牛というアメリカ、オーストラリアの牛もありますが、私は言われなければわかりません。
しかし魚は産地によってかなり違います。サーモンは言語としては鮭になりますが、例えばノルウェーサーモンと日本の鮭では全く違うものに感じませんか?産地が違えばかなり違うものです。
マグロなんかでもわかりやすいのではないでしょうか。マグロの場合は種類も豊富でキハダマグロ、ミナミマグロ、キハダマグロなどかなり違いがありますよね。
このように原材料は同じ名前のものでも、味にはかなり違いがあります。
これらが、海外産の評価が高いキャットフードが必ずしも日本でも評価が高いとは限らないことに関する今までの私の見解でした。
ヨーロッパ産日本向け商品は天然酸化防止剤を多めに配合する!?
しかしここにきて新しい話を耳にしました。
それが「とあるヨーロッパの工場の日本向け商品はヨーロッパ向け製品よりも酸化防止剤を多めに配合している」という情報。
これは正しい方から確認していますので、情報に間違いはありません。
ローズマリー抽出物やトコフェロール(ビタミンE)などですか?
それらの天然酸化防止剤です。
今は袋の素材も良くなってきて、素材の組み合わせにより、酸素透過率をグッと低く抑えることができますが、念のためにコンテナ輸送が長くなる地区、つまりヨーロッパからだと極東に位置するアジア地区向けの商品は天然酸化防止剤を多めに配合している工場があると言うものです。
凄い情報ですね!
私も驚きました。もちろん私が関わっている工場は一部でしかありませんので、たくさんの方法があると思いますが、その工場ではそのような対策を取っているとのことです。
その国に合わせて改良するのは当たり前のこと
しかしこれを「ヨーロッパで販売しているオリジナル製品と違うじゃないか!」と捉える人もいると思いますが、その国に合わせて商品を改良するのは当たり前のことですので、そうした仕様変更のうちのひとつといってもいいと思います。
なるほど、確かに輸入菓子みたいに本当に海外のものがそのまま販売されているようなものでない限りは、大体日本向けにはされていますよね。反対に日本のものだって海外では海外向けにされていますもんね。
もちろんこれによる製品的な問題はありません。
これらはマッサンの使っている工場でもそうなのですか?
弊社のロニーキャットフードやエリザベスキャットフードは原材料の全てを私が選び、そこから工場スタッフに調整してもらっているものなので、過剰になにかが入っていたり、足されたりということはありません。
それに、弊社製品はそもそも日本で販売するために作った日本向けレシピなので、最初からそのあたりは考えてレシピ作りをしています。
でも酸化が心配だから天然酸化防止剤を増やしているんじゃないんですか?
これは各工場の見解もあると思われます。というのも酸化防止剤を多めに配合していない工場の方が多いと考えられるからです。
弊社製品を製造している工場はヨーロッパでも最大級のOEM工場(工場が各国に数カ所ある)のひとつで、各地に工場があります。その数多くの工場では中国を始め、多くのアジア地区へペットフードを輸出していますが、特にそうした要望がなければ特別なにかをするようなことはないようです。
OEMだから希望すればそうできるんですね。
レシピとしては問題はありませんので、希望すればそうしてもらえますよ。
弊社製品の場合は、酸化防止剤ではなく、袋の素材もオリジナルの組み合わせで開発し、酸素透過率、水蒸気透過率を低く抑えることでより酸化に対応しています。
このように、本当にわずかな違いではありますが「同一の製品名であっても海外のオリジナル製品と、輸入されて日本で販売されている製品には違いがある製品もある」というのが正しい結論になるかと思います。
こちらの記事も合わせてご参考下さい。
まとめ
- 猫も国が違えば食べるものが違うため、同じ原材料でも合う合わないがある
- 温度や湿度な生活環境の違いで食が合う合わないがある
- 特に魚は同じ種類の魚でも産地によってかなりの違いがある
- コンテナ輸送が長くなる地区への製品はカスタマイズして天然酸化防止剤を増やしている場合もある
- 製品はその国に合わせてカスタマイズされる。これが逆に日本に合わないことを生んでいる可能性がある
販売国によってレシピを若干変更している場合があることがわかりました。当たり前といえば当たり前のことですが、そのまま持ってきて販売しているものをイメージしていたので驚きました。これからはこうした視点も持って探してみるようにしたいと思います。