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犬猫用デンタルケア製品
犬や猫にとって口腔内の健康は大変重要なものです。
食べられないことは生死に関わる問題であり、健康に長生きするためにはデンタルケア、口腔内ケアは重要な要素のひとつとなっています。
そこで様々なデンタルケア製品が販売されていますが、ここでは良く使用される明日葉(あしたば)について紹介します。
明日葉(あしたば)とは
明日葉は日本原産のセリ科の多年草です。茎の色が緑色の青茎と赤色の赤茎があります。
明日葉という名前には理由があり、「今日摘んでしまっても明日には新しい芽が出る」という力強さが特徴の植物です。
八丈島では食用として常用され、産地として有名です。
明日葉特有の成分「カルコン」
日本原産で特徴的な植物ですが、一番の特徴は、明日葉の茎を折ると出てくる黄色い液体がポリフェノールの一種であるカルコンです。
明日葉特有の成分であり、他の植物にはほとんど含まれていません。
この成分には抗菌作用、抗酸化作用、抗炎症作用があるとされ、古くから利用されてきました。
これらを利用して犬猫用口腔ケア、デンタルケア製品に使用されています。
明日葉には猫に懸念のあるクマリンが含まれる?
クマリンはセリ科全体に含まれていますが、明日葉にはセリ科の中では特に豊富に含まれていると言われています。
このクマリンは特に猫にとっては過剰摂取すると肝臓障害を引き起こす可能性があるため、注意が必要です。
ただし、食品安全関係情報詳細(欧州食品安全機関(EFSA)、新食品としてのアシタバ液汁の安全性に関する科学的意見書を公表)によると、有機認証栽培による明日葉の茎から採取される明日葉液汁の主成分はカルコン類が1~2.25%、フラノクマリン類が0.01%未満とされ、クマリン含有量はセリ科の中では豊富ですが、それほど多く含まれていません。
※明日葉液汁の話ですので明日葉そのものとは違うことに注意してください。あくまで参考です。
明日葉を使用した加工品にはクマリンは含まれない?
元々クマリンが含まれる食材はペットフードの原材料として大量に使用されることがない食材です。
例えば100gのペットフードに明日葉が1g使用されていたとします。するとクマリン含有量は0.0001g未満です。
塩1粒が0.02~0.05gですので塩1粒の100分の1未満となればほとんど含まれていない量であることがわかると思います。これが更に、わずかながらでも水に溶出したり、加工で分解されるとなれば事実上0といえそうです。
口腔ケア食品でも明日葉を使用する場合は少量のはずですのでさほど気にする必要はないかもしれません。
もし心配な場合はその製品の明日葉の使用量を確認してみましょう。
明日葉抽出物は、犬の歯周病菌への抗菌作用が確認されている
明日葉抽出物は、犬の歯周病菌への抗菌作用が確認されていることもあり、口腔ケア商品に使用されています。
このため、特に犬用はおすすめできるといえそうです。