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皮膚被毛に必要な栄養素を考える
猫の毛並み、肌のケアをしたいと考えている飼い主は多くいます。猫にエレガントさを求める方から、無毛のタイプの猫のスキンケア、アトピーなどその理由は多岐に渡ります。
どの理由にしても愛猫が美しく健康でいて欲しいという気持ちは変わりません。
そんな猫の健康状態について、被毛と肌は体内の状況とリンクしているので健康の指標のひとつになります。
人間も肌の状態と体調はリンクしますもんね!猫の皮膚は毛の下で見づらいですが、なるべくチェックしてみるようにします。
皮膚被毛ケアに必要な栄養素
被毛、肌には「ケラチン」が欠かせません。それは皮膚の角質や被毛はケラチンというタンパク質でできているからです。
さらにこのケラチンの構成は18種類のアミノ酸が結合してできています。
このため皮膚被毛ケアを考える場合には消化率の高く、良質なケラチン(タンパク質)が含まれているキャットフードを選ぶことが大切です。
肌を守るバリア機能
健康な肌が維持されなければ被毛にも影響しますので、肌の健康についても考えていきます。
肌には細菌や有害物質などから肌を守るバリア機能があります。これを維持する必要があります。
皮膚は常にターンオーバーを繰り返しているので、それに対応する十分なケラチンが必要なのですが、このケラチンとケラチンの間を満たすセラミドも大切です。
セラミドはビタミンB群とアミノ酸が必要なので、セラミドに必要なビタミンB群が豊富なキャットフードを選ぶといいと思います。
中でもナイアシン、イノシトール、パントテン酸辺りが重要かと思います。
また、被毛にはオメガ3脂肪酸とオメガ6脂肪酸のバランスが10~5:1がいいと考えられていて、これらの栄養素には炎症を調整する効果もあります。
効果があると言われているヒアルロン酸
高分子のヒアルロン酸でも体内に吸収されて末梢に取り込まれ定着すると言われ、ヒアルロン酸は効くと考えられています。
食物アレルギーと皮膚被毛ケアについて
食物アレルギーによる肌荒れや脱毛を治したいと、皮膚被毛ケアを選んでしまう方もいるかもしれません。
しかし皮膚被毛ケアには良質なタンパク質が必要です。
反面、食物アレルギーの原因のほとんどはタンパク質が原因です。
このため食物アレルギーに対しては皮膚被毛ケア用キャットフードではなく、獣医師の判断を仰ぎ、原因となる成分を特定することが大切です。
皮膚被毛ケアと食物アレルギーは根本的な方法が違うんですね。肌荒れと食物アレルギーを混同しないように気をつけます!
涙ヤケについて
涙ヤケも被毛の色が変わってしまうので皮膚被毛ケアを考える方がいます。
しかし涙ヤケの正式な対処法はまだ確率されていません。一説にはタンパク質が鼻涙管を詰まらせることで起こる流涙症が原因とも言われています。
このため、タンパク質のコントロールが必要な場合もありますので、むやみに皮膚被毛ケア用キャットフードを選ばない方がいいかもしれません。
皮膚被毛ケア用キャットフード
ロイヤルカナン ヘア&スキン ケア
代表的なものとしてロイヤルカナンのヘアー&スキンケアを見てみましょう。
上記で説明したようなアミノ酸、ビタミンB、不飽和脂肪酸に注目していることがわかります。
また栄養素を確認してみると他のシリーズと比べても、ビタミンBやナイアシン、イノシトール、リノール酸、アラキドン酸などが多く含まれています。
- アミノ酸とビタミンBを含む独自のバランスで配合された栄養素の組み合わせが、健康を維持することで、皮膚のバリア機能をサポート
- 特別なアミノ酸を含む消化率の高いタンパク質が、健康な被毛の成長と健康な皮膚の再生を維持
- 皮膚・被毛の健康を維持するために、オメガ3&6不飽和脂肪酸を配合
- <ヘアー&スキン ケア>のみを21日間使い続けることにより、輝きのある被毛や健康な皮膚の維持を実感できます
このように目的に合わせて栄養素を確認してみると各キャットフードの違いがわかってきますね。
まとめ
- 猫の健康状態は皮膚被毛にも現れる
- スキンケアにはケラチン、セラミドが大切
- 皮膚被毛ケア用キャットフードは良質なタンパク質(アミノ酸)やビタミンBなどを含んでいる
- ヒアルロン酸は効果があると考えられている
- たんぱく質が主な原因となる食物アレルギーには皮膚被毛ケア用キャットフードは使わない
- 涙ヤケにも皮膚被毛ケア用キャットフードは使わない
皮膚被毛ケア用キャットフードはエレガントな猫向けかななんて思っていました。
猫の健康状態が皮膚被毛の状態に表れるということで、毛に隠れた肌は見づらいところですが、抱っこした時などに定期的にチェックするようにしたいと思います。