多頭飼いで安い中でもいいキャットフードを選びたい場合!マッサンが安いキャットフードを紹介します
本日のテーマ
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10匹以上の猫を飼っていまして、毎月のキャットフードにとてもお金がかかります。しかし悪いキャットフードは与えたくありませんので、安価なキャットフードの中でもいいものを教えて頂きたいと思います。
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安いキャットフードでいいキャットフードはあるの?
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【フリスキー】バランス かつお・チキン・野菜入り 1.8kg
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【カークランド】メンテナンスキャット チキン&ライス
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コストコオリジナルブランドでコストコでは11.34kgが2,000円程度で販売されている激安キャットフードです。1kg辺り約176円です。価格的には値段に上下はありますが、安い時のフリスキーと同じ位ですね。
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凄い安さですね!これは一体どういうカラクリなのでしょうか。
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実は私も時々訪れているイギリスでは1kg1ポンド(約150円)程度のキャットフードは珍しくありません。このように珍しいわけではないのですが、日本ではあまりみかけないことと、やはりキャットフードを作るということに対して、どうやったらこの価格を付けることができるのかという単純に疑問が浮かぶと思います。
コストコの場合は原価率が9割にもなるほど、ほとんどのものがほぼ原価で販売されています。それができる理由に年会費があり、この年会費で利益の半分以上を占めているからそこできることです。
かといっても私の知る限り、この価格を原価としてキャットフードを作ることは不可能なので、相当に安い原材料で相当な量を作り、キャットフードはあくまで様々なものを世界中に輸出しているうちのひとつとして、世界中で販売しているからこそできるものだと思います。
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気になる点はありますか?
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価格が価格ですから原材料などは置いておいて、これほどの量となると使い切るまでの時間が一番気になります。気温の変化が激しいうえ、多湿の日本では開封後の保存に気を付けないとカビなどの問題が生じる可能性もありそうです。
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【ねこ元気】 複数ねこ用 お魚とお肉のスペシャルブレンド

- 出典:ねこ元気 複数猫用 お魚とお肉のスペシャルブレンド
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ユニチャームから販売されている人気キャットフードのねこ元気。猫元気 複数猫用は3.0kgで1,100円(ネット実売価格)程度と安価です。
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スーパーやホームセンターで良く見かけます。
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ねこ元気は穀類が最も多く配合されており、次点に肉類です。こちらはチキンミール、ポークミール、ビーフミールが使われています。油脂は動物性油脂のみの表記ですね。しかしビタミン類は豊富に配合されていますし、マグネシウム量も調整されています。小分けパックで与えやすいですね。
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それ以外に欠点はありますか?
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着色料が使われています。そしてマグネシウム配合量が調整されたようですが、合わせて見たいカルシウムとリンの配合量がわからない点は気になります。
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おすすめできる点はありますか?
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安いという点以外では、手に入りやすい点がありますね。そして2013年9月にアメリカ生産から日本生産に変更されました。管理体制が目の届くところに変更になったのは高ポイントではないでしょうか。
たんぱく質は30%を超えていて、脂質も9%以上含まれているところもいいと思います。原材料に対して飼い主がどう考えるかというところでしょうか。
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【キャラット】 ミックス まぐろ仕立ての味わいブレンド

- 出典:キャラット まぐろ仕立ての味わいブレンド
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日清ペットフード株式会社から発売されているキャラットです。こちらも定番商品として人気があります。3.0kgで実売1,300円ほどですね。
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内容物はねこ元気と比べてどうでしょう?
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原材料には大きな差はないといえます。穀物が一番多く、次点に肉類(ミートミール)と続きます。しかしこの次に魚類(フィッシュミール)が続いていますのでいいように感じますね。たんぱく質は23.4%と少し抑えめですね。
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動物性たんぱく質の材料が多くみえますが、なぜたんぱく質が少ないのでしょうか?
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原材料はあくまで配合量順に記載しているだけなので、他の材料が多くなれば比率は下がってしまいます。この場合は肉類、魚介類以外の材料も多いのかもしれません。
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その他に欠点はありますか?
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カルシウム(0.7%)とリン(0.6%)に対してマグネシウムが0.12%なのでマグネシウムがやや多いですが問題はない範囲かと思います。
また着色料、酸化防止剤が使用されています。
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【ミオ】 ミオおいしくって毛玉対応 フィッシュミックス味
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【銀のスプーン】 贅沢うまみ仕立て お魚づくし

- 出典:銀のスプーン 贅沢うまみ仕立て お魚づくし
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ユニチャームの中でも売れている印象の銀のスプーンです。実売価格が1.6kgで830円と単価は少し高くなりましたが、それでも安いですね。しかし実はねこ元気と大差ないのが実情です。うまみ成分など独自の考え方で食いつきなどを考慮して作られているようです。
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原材料もほとんど変わったところが見られません。
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そうですね。味という観点ではフレーバーやちょっとした材料の違いで、違いを出していくことになりますから大きく変わるところはないようです。肉類、魚介類を豊富にしては価格があがってしまいますね。
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安いキャットフードよりひとつ上の銀のスプーンの価格帯が一番売れている価格帯なのではと感じています。
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一番安い商品よりもひとつ上の価格帯であることが安心感に繋がっていると思います。ユニチャームとしても銀のスプーンを1ブランドとして取り扱っているようですし、安いキャットフードよりワンランク上のキャットフードというブランディングでしょうか。実際にこの銀のスプーンはブランド化に成功しているように見えますし、売れていると思います。
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安いキャットフードの原材料は余り変わらない
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紹介した6商品は全て大手メーカーの商品です。どのメーカーも管理体制もしっかりしていて、使用している材料もさほど違いはないと予想できますし、成分比率も大きな違いはみられません。価格競争になるとある程度レシピが似通ってくることもわかります。
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各社価格もそれほどは変わりませんね。やはり安いキャットフードで本当に猫に合ったキャットフードはないのでしょうか。
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肉を豊富にすると原価が上がってしまうので試行錯誤した結果でかと思います。多くの人が望んでいるのは安い商品ということを表しているように思います。ここからは少しだけキャットフードの価格帯をあげてみてみましょう。
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【ピュリナ ワン】 ターキー&チキン 2.2kg

- 出典:室内飼い猫用 インドアキャット
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まずはピュリナ ワンの室内飼い猫用 インドアキャットです。こちらは原材料で一番内容量が多いものがターキーで、たんぱく質も40%以上と高たんぱくを実現しています。実売価格は2.2kgで1,463円ほどです。
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次点に米、コーングルテンミールと続いています。米は穀物ですし、コーングルテンミールはとうもろこしからコーンスターチを精製する時に出る皮です。この他には小麦粉が配合されています。ただし酸化防止剤は天然由来のミックストコフェロールなので安全な酸化防止剤といえると思います。
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ミールの表記が気になります。
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チキンミール、フィッシュミールに関しては乾燥肉で高たんぱく質を実現していること、価格的なことを考えるといい点ではないでしょうか。
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尿路結石対策はどうでしょうか。
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カルシウム:リン:マグネシウムが1.0:0.9:0.09となっています。いい配分だと思います。
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成分的にはよいキャットフードと言えそうですね。
10.
【サイエンスダイエット】 アダルト チキン 成猫用
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【ロイヤルカナン】 インドア

- 出典:インドア
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ロイヤルカナンで人気のインドアです。実売価格が2kgで2,900円とグッとあがってきます。ここまで来ると安いキャットフードの中には入らないかもしれませんね。
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10匹以上飼っていると1ヶ月で10袋近く買うことになるので2kgで3,000円の商品はなかなか買えませんが興味はあります。
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この辺りの価格帯になるとカルシウムのバランスもしっかりできていますし、たんぱく質量など成分には問題がありません。原材料としては米、小麦などの穀物がまだ多く含まれています。
私はロイヤルカナンならインドア以外にもプロテイン エクシジェントなんかも今の流れに沿った商品かなと思います。しっかりした猫らしい体作りに役立ちそうです。もし太りやすさを懸念するのであればフィットもいいですね。
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この価格帯になると気になる点はありませんか?
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ロイヤルカナンは酸化防止剤にBHT、没食子酸プロピルを使用しています。ロイヤルカナンでは問題がないと説明していますが、気にしている飼い主の方が多いのも事実です。
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【ロッキーマウンテン プレミアム】 ターキー&チキン

- 出典:トムキャット ロッキーマウンテン プレミアム キャット グレインフリー チキン&ターキー 猫用
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非常に価格が安いにも関わらず、グレインフリーで価格から考えると非常にいいレシピだと思われるキャットフードが販売されています。それが株式会社トムキャットオリジナルのロッキーマウンテン プレミアムです。
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愛知県のペットフード通販会社さんなんですね。
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多くのペット用品を取り扱う経験のある同社ならではのキャットフードではないでしょうか。
グレインフリーでありながら1kg1,080円で販売されています。大体100g辺り100円ですので、1.5kgでも1,500円程度ですね。この価格帯であれば多頭飼いの方でも購入できるのではないでしょうか。しかもこのブランドは5kgなど大袋も販売しているところがポイントです。
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私のように多数飼育している場合は大袋は助かります。その分価格も抑えられますか?
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例えば10kgパックの場合は現在の特価価格が5,980円です。通常でも7,480円のようですね。10kgですから安いなんてものではない位の価格です。この10kgはブリーダーパックなんて名前が付けられていますから、ブリーダー業者さん向けのようですが、一般の方ももちろん購入することができます。
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これは今までで一番気になる存在になりました。
まとめ
- 安いキャットフードは原材料に大きな違いは見られない
- 安いキャットフードを与える場合は尿路結石に注意
- 高タンパク質、高脂質のものがあるので肥満に注意
- 価格と品質は概ね比例する
- 原材料に人間が食べることのできるレベルの食材を使うと価格があがる
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価格と品質は比例することがよくわかりました。国産だからいいというものでもないのですね。
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残念ながら期待に沿える答えを準備できなかったかもしれません。ペットフードの規制はヨーロッパなど海外の方が高いので、自ずと品質も高い傾向にあるのは事実です。しかし食いつきなどを考えれば、安いものの方がよく食べる猫は少なくありません。食べることが大切ですから、よく選んでみてくださいね。
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良く考えてキャットフードを選んでみたいと思います。
株式会社ヒューマル代表取締役。ペットフード専門家。「動物にも食育を」を掲げて2016年に会社を設立。ヨーロッパを巡って自身の希望レシピを製造できるペットフード工場を探し出し、オリジナルキャットフードを開発。ペットフード販売士、ペット栄養管理士、愛玩動物飼養管理士、ペット防災指導員、ペット共生住宅管理士、保育士などの資格保持者。詳しくは紹介ページへ
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