キャットフードの亜麻仁について。植物性のオメガ3脂肪酸、食物繊維、炭水化物の供給源

本日のテーマ

  • オメガ3脂肪酸の供給源としてよく使用される亜麻仁。α-リノレン酸と猫の関係や、それ以外の成分についても教えてもらいました。

1.

亜麻仁とは


  • 亜麻仁はアマニと読み、フラックスシード(flaxseed)ともいいます。

    原材料としては亜麻仁ともフラックスシードとも表記されますがどちらも同じ植物です。アマ(亜麻)という植物の種子(仁)で亜麻仁です。

    亜麻仁油の原料など食用として使われる他、繊維としても使われます。

  • 最近はスーパーフードともいわれていますよね!
  • 普段の生活では不足しがちなα-リノレン酸(オメガ3脂肪酸)を多く含んでいるためです。このα-リノレン酸は摂取すると体内でEPAとDHAに変換されます。

    こうして青魚にも含まれるオメガ3脂肪酸を植物から摂取できることで重宝されています。

  • その他の成分はどうですか?
  • 4分の1は食物繊維で、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維が両方とも含まれていて、炭水化物源としてエネルギー源にもなります。

    ヒトが初めて栽培して利用した植物

    これがなんとヒトが初めて栽培した植物と言われているんです。なぜこれが?と思いますが、確認出来る遺跡で繊維と種子を利用している痕跡があったそうです。

  • 亜麻は繊維としても使われるんですね。
  • ミイラを包む生地としても利用されていたようです。
2.

キャットフードに使われる意図


  • 日本も食事が欧米かすることで、普通に暮らしているとオメガ6脂肪酸が多くなってしまう食事環境になってきました。

    ドライフードも製造時には計算して意図的にオメガ3脂肪酸を配合しないと不足がちになってしまいます。

    オメガ6脂肪酸を多く含む食品

    オメガ6脂肪酸はリノール酸、γ-リノレン酸、アラキドン酸を差し、大豆油、コーン油、ごま油、紅花油、ひまわり油、くるみ、卵黄、豚レバー、などに多く含まれています。

    リノール酸サフラワー油、ひまわり油、とうもろこし油、大豆油、
    γ-リノレン酸月見草、ボラージ草、くじら、
    アラキドン酸卵、豚レバー、牛レバー、豚バラ肉、鶏もも肉

    オメガ3脂肪酸を多く含む食品

    オメガ3脂肪酸のα-リノレン酸は亜麻仁油、エゴマ油などに多く含まれています。

    α-リノレン酸亜麻仁油、エゴマ油、セイヨウアブラナ
    EPA、DHA青魚、サケ、マグロ、マス、カニ、ムール貝、カキ
3.

猫はα-リノレン酸をEPAとDHAへ変換するのが苦手?


  • 実はオメガ3脂肪酸のα-リノレン酸は体内でEPAとDHAに変換される必要がありますが、犬猫ともにこの変換が得意ではないと言われています。

    完全に変換できないわけではないと考えられているので無意味ではありませんが、オメガ3脂肪酸を体内に取り込むためにはα-リノレン酸が多いよりも、EPA、DHAが多い方が効率的であると考えられています。

4.

海洋性のオメガ3脂肪酸も確認しよう


  • EPA、DHAの直接的な供給源である魚類の含有量も確認するのがおすすめです。

    キャットフードに使用される原材料では魚類やオキアミ、魚油(フィッシュオイル)などです。

  • 変換率が悪いのならなぜ海洋性オメガ3脂肪酸のみにしないか

    α-リノレン酸のDHAやEPAへの変換率が悪いなら、なんで全部魚介類からのオメガ3脂肪酸にしないんですか?

  • 魚油は酸化しやすいといわれています。特に魚油の脂質の酸化は初期段階から酸化物が生成され、風味劣化が顕著にあらわれるようです。基本生臭いのですが、それが短時間で異臭がしてしまいます。

    参考:公益社団法人 日本農芸化学会 科学と生物

    このため酸化防止を行う必要がありますが、この酸化防止にはローズマリー抽出物やトコフェロールがよく使われます。それでも完全に酸化を防止できるわけではなく、猫は新鮮肉食ですので、魚油の風味が落ちて異臭もするとあっては食いつきに大きな影響が出てしまいます。

    このため、賞味期限から計算して配合量を決めていくようにします。

    魚油の風味の劣化はほぼ完全に抑えられる

    上記公益社団法人 日本農芸化学会の「魚油の風味劣化と抗酸化臭いのしない魚油を目指して」では以下のような記載があります。

    スフィンゴイド塩基はスフィンゴ脂質の構成成分であり,トコフェロールとともに魚油に添加することにより,アクロレインなどのアルデヒド類の生成を一定期間ほぼ完全に抑制できることを見いだした

    この通りになれば風味の劣化はある程度抑えられるようになっていくかと思います。

    バランスも考慮して植物性オメガ3脂肪酸も使用

    亜麻仁は4分の1近くが食物繊維とかなり豊富に含まれていて、不溶性食物繊維も水溶性食物繊維も両方含まれています。

    オメガ3脂肪酸のみ考えての配合ではありませんのでオメガ3脂肪酸だけの観点からいうのは難しいですが、豊富なα-リノレン酸も考慮して、上記のような理由から植物性原材料も使用してバランスを取るようにしているそうです。

まとめ


  • 亜麻仁はオメガ3脂肪酸のα-リノレン酸を豊富に含む
  • 亜麻は繊維としても使用される
  • 4分の1は食物繊維で不溶性、水溶性ともに含まれる
  • 猫はα-リノレン酸をDHA、EPAに変換することが苦手
  • 海洋性原材料からオメガ3脂肪酸を摂取することがおすすめだが、偏ることなくバランスが大事
  • 亜麻仁は豊富なα-リノレン酸を含むオメガ3脂肪酸の供給源であることがわかりました。食物繊維も豊富で、ヒトが最初に栽培して利用した植物というのも驚きですね!

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