ペットフードの天敵「結露」が生じる温度差は?自宅保管の時も注意して!

ドライフードを室内で保管していても結露が起こってしまう場合があることを知ってますか?水分はドライフードの天敵!腐らせないようにしっかりと覚えておきましょう。
私たちが結露を目にする時は極端な温度差の時が多いと思いますが、実際には数度の温度差で結露が生じてしまうことを知っていますか?
まずは「湿り空気線図」をご覧下さい。
簡単にいうと、日本の平均湿度は6~70%です。これから考えて20度の時に湿度が60%だった場合は、例えば窓枠やガラスが12度以下になっていると結露が起こります。
この温度差はたった8度しかありません。
しかし、現実的に考えますと普段の生活の中で製品に結露が起こることは考えにくいことです。
上記の湿り空気線図から考えると、袋内部の湿度が60%で、かつ袋内部の空気が29度にまで熱せられていて、突然20度以下の部屋に入れると袋内部に結露が起こる計算です。20度以下の部屋はあるかもしれませんが、以下2点は非常に考えにくい状態です。
数値上は温度差が8度でも結露が起こる場合がありますが、一般的な状態から考えればこれらの条件が揃うことはほとんどないと言ってもいいかと思います。
しかし、絶対にないかというとそういうことでもありませんので、高温多湿を避けるなど一定の気配りは必要です。
次に袋が冷やされて4度だったとしましょう。すると外気温19度で、湿度が35%位の時は袋の外側が結露します。
これは机の上に置いている冷たい水が入ったコップの外側が結露する現象です。
これなら真冬の配送時などなら、寒い外から暖かい家の中へといったシチュエーションでもあり得ると思います。
コンテナ輸送ではリーファーコンテナ、一般の国内輸送ではクール便など温度を設定して輸送できるサービスがあります。
実はこれがなかなかのくせ者。
温度設定が非常に重要になってきます。例えば輸送時に10度に設定していたとします。配達時に突然夏の外気温30度に放り出されれば、10度近くまで冷えていた製品に外気温が冷やされ、製品の外側に結露が生じて濡れてしまいます。
これがパッケージにカビがついたり、紙ベースの箱の場合はシワシワヨレヨレになる原因になります。ダンボールはシワシワヨレヨレになります。
例えばキンキンに冷えた車が太陽で突然温められても内部は濡れませんし、部屋も窓の内側は結露しても外側には影響がありません。ある程度急激に温度が上がればパッケージ内の空気が温められて膨張するということはあるかと思います。膨らむだけとはいえ気持ちのいいものではないですね。
リーファーコンテナも、コンテナ中の温度は一定に保てても、コンテナを開封して積み荷を降ろすときも同じくらいの温度でなければ結露が生じてしまいます。
このためコンテナ自体を倉庫や建物の中に入れて降ろせる環境がないと難しいのですが、一般的には倉庫のシャッター部分にコンテナのお尻を付けて降ろすのが一般的ですので、大規模倉庫でなければ難しいことでもあります。
それであっても出荷後までは同環境にはできませんので、これもまた難しい点でしょうか。
このように温度管理を行う輸送では輸送中と保管先の温度を一定に保つなどの工夫が必要になります。
一般的に製品が保管されている倉庫などでは、幅はありながらも一定温度が保たれています。多少温度が高かったり低かったりしてもそこに気温差は生まれません。
しかし、人が住む室内はエアコンを付けたり消したり、人が外出中はエアコンを切って高温になったりと温度変化が激しい環境です。
このため、購入後の室内こそ温度、湿度変化に注意する必要があります。
と言うことは冷蔵庫保管なども出したときに温度差が出るからダメなんじゃないですか?
株式会社ヒューマル代表取締役。ペットフード専門家。「動物にも食育を」を掲げて2016年に会社を設立。ヨーロッパを巡って自身の希望レシピを製造できるペットフード工場を探し出し、オリジナルキャットフードを開発。ペットフード販売士、ペット栄養管理士、愛玩動物飼養管理士、ペット防災指導員、ペット共生住宅管理士、保育士などの資格保持者。詳しくは紹介ページへ
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