ウジ虫が原材料のペットフードとは?昆虫のプロテインでサスティナブルなペットフード製造を

本日のテーマ

  • 虫を原材料としているペットフードがあることを知っていますか?全世界の20%の肉を消費しているペットフードが与える環境に与える影響は小さくなく、代替原材料が模索されています。

1.

持続可能な世界を目指し、主原料は肉から虫へ変わっていく?


  • まさか…ペットフードの原材料に虫を使うんですか…?
  • そのまさかです。私も初めて知った時はかなり…驚きました。しかし理屈を知ると考えられた方向性、原材料であることにも気づきました。

    実は全世界の最大20%もの肉をペットが消費していると推測されています

  • 20%ですか!
  • もちろん人の食料も圧迫していくわけですし、ペットフードが環境に与える影響も小さくないと考えられています。こうしてサスティナビリティという観点から代替原材料も考えられ始めています。

    そこで出てきたのが虫です。野生の猫は虫も捕食しますので不自然なことではありません。

    このペットによる肉の消費量を、英国獣医師会では虫を原材料とすることで12%まで減らせると考えているようです。

    参考:BBCニュース(外部英語サイト)

2.

虫は農薬や肥料を必要としない


  • 養殖昆虫は人用の食物廃棄物で育てることができます。

    鶏肉や牛、魚類を育てるために、また捕獲するためにどれだけの餌とコストがかかっているでしょうか。

    それに比べて虫は20平方メートルの空間で14日間で1トンもの虫を製造できているそうです。

  • 20平米に1トン…その空間の虫の密集具合を想像すると…( ;∀;)
  • ははは…虫なので管理体制、設備が非常に重要となりますが、その点がクリアされれば時間もかからずに安全に養殖することができます。

    このように農薬も肥料も使わず、クリーンで安全な製法で、かつ短期間で養殖することができ、高タンパクな原材料が虫です。

3.

どんな虫を使うんですか?


  • どんな虫を使うんですか…?
  • 食用ウジ虫が多いようです。
  • ウジ虫!?
  • 虫のペットフードで有名なYORA(まだドッグフードのみ)を題材に見てみましょう。

    ここでは食用ウジ虫であるアメリカミズアブHermetia illucensを40%も使用しています。(Insect Meal 26.2%, Freshly Prepared Insect 8.3%, Insect Oil 5.5%)といった具合です。

    この虫だけの単一たんぱく質として製造している上に、幼虫は鶏肉よりも消化吸収率が高く、食物不耐症の犬にも適しているそうです。

  • 聞いているとプラス面しか感じないのですが、どうしてもイメージが…( ;∀;)
  • 世界のウジ虫の活用法

    ウジ虫は死体や汚物などに湧く、群がるので、どうしてもイメージが悪いですが、世界では様々な方法で活用されています。

    医療

    例えば医療として、ウジ虫は腐肉しか食べないことから、壊死した細胞を食べさせて治療に使われることもあります。これは戦場ではうじ虫が湧いている兵隊の方が生存率が高かったなど、理由から研究がすすめられ、海外では一般的に知られていることのひとつでもあるようです。

    飼料

    また、ペットフード業界から始まったわけではなく、鶏や豚、魚などに与える飼料としての活用があります。ウジ虫はメタンガスなどを出さずに生ゴミを分解することができ、あっという間に育ってさなぎになったところを粉砕乾燥して飼料に混ぜて使用します。

    食料

    他にもわざとウジ虫を湧かせたカース・マルツゥというチーズがあります。ただし現在は販売禁止されているようです。

    肥料

    もうひとつ、有益な活用法としては日本で行われています。酪農における畜糞をウジ虫を使って堆肥に変えるというものです。ウジ虫自体はさなぎになるために勝手に堆肥から出てくるので、回収して粉砕乾燥して飼料にします。

    日本語でも検索すれば出てくるので、興味がある方は探してみてください。

4.

現在はまだ価格が高い


  • この虫を原材料としたペットフード製造はまだ競争が一切起こっていません。このため設備も一部にしかなく、話によると通常の4倍もの予算がかかるとのことです。

    とはいえ、YORAの販売価格は1.5kgで£13.99なので、1,867円位(133.53円/£1)です。ドッグフードなので穀物やじゃがいもも多く配合しています。

    これはもちろ販売価格なので国際輸送などは含まない金額であり、かつ原材料の費用が肉や魚よりも大幅に安いのであれば、高価であると言えると思います。

  • 虫のペットフードがどれだけ受けれられるかという問題になりそうですね。それ次第では競争が起こり、安くなる可能性も…?
  • 粉末化した昆虫を使って食品供給に新しい有毒物質が含まれる可能性などもあるようですが、安全性が担保されていると仮定して、科学的なことだけであれば昆虫もタンパク質に変換して使用するわけですから、鶏生肉や乾燥ミールなどと比べても違いはありません。

    後は人が持つ感覚に沿った商品を製造できるかが大きな分かれ道であり、虫に関してはそのハードルを越えられるかはまだまだ難しいかもしれませんね。

    話を聞きそびれた私…

    因みに私の知っている欧州のとある工場でもinsects、虫を原材料としたペットフードが作れるということでした。

    私はその時にはまだ昆虫が原材料になることを考えられず、ほとんど話を聞かずに終わってしまったので、詳細が全くわからず不明確な情報ですが、もしかしたら最先端の話ができたかもしれないと思うと失敗だったかなと思っています。

    日本ではまだまだ受け入れられることはなさそうではありますが、ペットフード、また食肉分野を守るために代替原材料を検討していくことも始まっています。

まとめ


  • 全世界の20%もの肉をペットが消費していると推測
  • ペットフードが環境に与える影響は小さくない
  • 肉や魚に変わる代替原材料が求められている
  • 犬や猫にとって食用虫は問題がない
  • 虫は食用ウジ虫(アメリカミズアブなど)
  • ウジ虫は食料や飼料、肥料など既に多くの場所で活用されている
  • 競争が起こっていないためペットフードにするためにはまだコストが高い
  • 環境にも影響を与えているペットフード。肉や野菜だけでなく、様々な原材料が検討されているようです。代替原材料を探していくことは思っているよりも急務なのかもしれません。人も動物も同じように幸せに暮らしていける世界を作れればいいですね。

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