猫に必要なミネラルとは?欠乏症と過剰症、相互作用について

本日のテーマ

  • 猫にとっても大切な五大栄養素のひとつ、ミネラル。ミネラルも多くの種類があり、猫の健康とも大きく関わっています。そんなミネラルについて勉強していきましょう。

1.

ドライフードに含まれるミネラルについて


  • ミネラルは灰分とも呼ばれています。これは焼却した後の灰に多く含まれているからです。

    カルシウムやカリウム、鉄など人間も必要とするミネラル類は猫も犬にも必要です。必須ミネラルと非必須ミネラルがあり、更に多量ミネラルと微量ミネラルに分けられます。

    ドライフードへのミネラル添加

    多くのミネラルが添加物としてキャットフードに添加されています。

    代表的なものとして、鉄、銅、亜鉛、マンガン、ヨウ素、セレンなどがあります。

  • ビタミンの時と同じように、ドライフード製造時に必要摂取量の範囲内で添加しているんですね。

2.

ミネラルの欠乏症と過剰症


  • ミネラル欠乏症過剰症
    カルシウムくる病、骨軟症他のミネラルの吸収障害
    リン脱灰減少
    カリウム筋力低下、成長不良、心臓・腎臓障害、繁殖低下ナトリウム欠乏症
    食塩成長低下
    マグネシウム筋力低下、興奮、痙攣下部尿管疾患、成長低下
    貧血、虚弱、疲労食欲不振
    食欲減退、成長低下、下痢、産毛の低下と退色、貧血、骨疾患、免疫力低下貧血、黄緑色嘔吐、めまい、胃痛、肝炎、成長低下
    マンガン成長不良、繁殖障害繁殖障害、不完全白皮症
    亜鉛成長不良、食欲不振、精巣萎縮、削痩、皮膚病変、皮膚・被毛の異常、二次感染、免疫力低下※(悪心、下痢、嘔吐、腹痛、吸収すれば発熱)
    ヨウ素皮膚・被毛の異常、活動低下、無気力、嗜眠食欲不振、発熱
    セレン繁殖障害、浮腫全身脱毛、蹄脱落、跛行、食欲減退、成長低下
    コバルト※(食欲低下、異嗜)成長低下
    腹痛、嘔吐、下痢、慢性中毒症成長低下
    ヒ素嘔吐、胃痛、出血、下痢、湿疹性皮膚疾患
    カドミウム悪心、嘔吐、痙攣、下痢、腹痛、慢性中毒性腎臓障害、骨軟化症

    このように多くの欠乏症、過剰症があります。どのミネラルも多すぎても少なすぎてもダメなことがわかります。

    また、この表では触れていませんが、それぞれのミネラルのバランスも非常に大切です。例えばカルシウム:リン:マグネシウムのバランスについては尿路結石の原因としてよく話されます。

    ミネラルはそのほとんどが相互作用がありますので、欠けてもいいものはありません。

    ただし鉛、ヒ素、カドミウムには注意しなくてはいけません。これらはBHTやBHA、BHC、メラミンなどが定められているように、鉛、ヒ素、カドミウムは汚染物質としてペットフードに含まれていい上限量が定められています

3.

協働するミネラル


  • なにかと合わさることでその効果が大きくなるミネラルがあります。

    カルシウムとビタミンD

    吸収率が余りよくないカルシウムを助けるのがビタミンDです。更に血液中のカルシウムを骨に吸着する時にビタミンDが必要になります。

    カルシウムを効率よく吸収し、無駄なく使うためにビタミンDが必要です。

    銅と鉄

    鉄は血になるとよく言われますが、これは鉄が赤血球を作るのに必要だからです。しかし鉄だけではどうにもなりません。銅は鉄を運ぶ役割を担っているため、赤血球を作る場所に銅が鉄を運び、初めて赤血球を合成することができます。

    セレンとビタミンE

    セレンはビタミンEと協働することで抗酸化作用をアップさせます。

4.

多量必須ミネラルと微量必須ミネラル


  • 現在では多量必須ミネラルはカルシウム、リン、イオウ、カリウム、ナトリウム、塩素、マグネシウムの7種類。

    微量必須ミネラルは、鉄、銅、マンガン、コバルト、モリブデン、クロム、亜鉛、セレン、ヨウ素の9種類と言われています。

    ミネラルの相互作用、拮抗作用

    キャットフードの場合、カルシウム:リン:マグネシウムの値を気にすることがありますが、これは猫に起こりがちな尿路結石の原因と考えられているからです。

    その他のミネラルは話題に上がることの少ないミネラルですが、それぞれが相互に関係しあい、支えあっています。

  • イオウやコバルト、モリブデンなど余り聞いたことがないものもありますね。
  • 例えばですが、イオウはサイエンスダイエットPRO、コバルトは銀のスプーン、モリブデンが添加されているキャットフードが思いつかないですが、豆類や海苔なんかに含まれています。豆類はキャットフードによく使われますし、うちには海苔がとても大好きな猫がいました。

    それぞれ余り見かけないかもしれませんが、普段目にしない栄養素でも相互作用、拮抗作用としてそれぞれがしっかり働いています

    相互作用の関係の例

    例えばカルシウムはコバルト、リン、イオウ、亜鉛、マグネシウム、ヨウ素、マンガン、銅と相互作用があります。

    リンはセレン、カルシウム、ホウ素、銅、マンガン、ナトリウム、モリブデン、マグネシウム、亜鉛と相互作用があります。

    マグネシウムはマンガン、ホウ素、カルシウム、カリウム、リンと相互作用があります。

    この3つを考えただけでもほぼ全てのミネラルと相互作用を持ち、効果をアップしたり、過剰を防止したり、吸収を抑制したりすることで生命維持に役立っています。

まとめ


  • ミネラルは五大栄養素のひとつ
  • 多くの相互作用、拮抗作用がある
  • 鉛、カドミウム、ヒ素に注意
  • 五大栄養素のひとつだけあって、欠乏症、過剰症の多さに驚きました。キャットフードを与えていて欠乏症、過剰症になることはありませんが、それぞれがどんな働きをしているか知っておくのもいいかもしれませんね!

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