キャットフードに使われるスーパーフードや変わった原材料

最近様々なメーカーが独自の原材料を使っていて見慣れないものも増えてきました。そんな中からスーパーフードと言われる原材料やそれに近い原材料を抜粋して紹介してもらいました。
各メーカーが思考を凝らし、キャットフードにもスーパーフードや変わった原材料が使われるようになりました。
ロニーキャットフードでもスピルリナやモンモリロナイトが使用されています。
他にもチアシード、キヌア、アマニ、ザクロ、アガリクス茸、朝鮮人参、緑茶、生姜、乳酸菌、オリゴ糖、ゼオライト、ボリジオイル、青じそ、カシア、ホースラディッシュ、ジュニパー、コロハ、クレソンなど、各社の研究の結果選ばれた原材料が使われています。
以下に私が今まで見てきたもので、思いつくものをいくつか抜粋して簡単に説明していきたいと思います。
スピルリナはスーパーフードの中でも代表的なもののひとつです。
地球最古の植物と言われる藻の一種。特徴としては植物性なのにタンパク質が豊富であること。また、タンパク質が豊富なのでアミノ酸も豊富で、ビタミン、ミネラル、食物繊維、オメガ脂肪酸などスピルリナだけで多くの種類の栄養が含まれています。
人用としては料理などに混ぜたり、飲料に混ぜて摂取するものが主流で使われています。
ロニーキャットフードでも自然な栄養素を増やすことを目指し、スピルリナを配合しています。
古代穀物のひとつと言われています。穀物とされていますが、甜菜などと同じアカザ科の植物です。このため正確にいうと穀類ではないですが、広義では穀物の一種とされているようです。
100g中で考えればタンパク質は牛乳より多く、食物繊維はキャベツよりも多く、カルシウムもかつおぶしよりも多く、と豊富な栄養素が含まれています。
昔からアンデス高地では主食として食べられ、「穀物の母」と呼ばれていました。
種子に含まれるエストロンが女性ホルモンに非常に似ていて同じような効能を示すと言われています。しかし種子は非常に苦く、含有量も非常に微量です。このため女性ホルモンを期待した効果が得られるかは疑問が残されています。
カリウムなどのミネラルが豊富で、ビタミンも含まれています。またポリフェノールも豊富で抗酸化作用が期待されます。
モンモリロナイトはスーパーフードではないのですが、その機能がスーパーフードなので紹介したいと思います。
イオン交換作用と持ち合わせた栄養素により、解毒作用、整腸作用、カルシウム、ミネラル補給、放射性物質を体外に排出など多くの効果が指摘されています。
ロニーキャットフードでも配合していますので別途記事にて詳しく解説しています。
ゼオライトはモンモリロナイトに似ていて、自然由来のミネラルで鉱物の一種です。多くの孔が開いています。その孔で細菌やアンモニアなどの毒素を吸着、また多すぎる水分も吸着することで下痢にも効果があるとされています。
しかもタンパク質や脂肪、ビタミン、ミネラルなどの栄養素は吸着しません。モンモリロナイトは粘土鉱物で、ゼオライトは多孔質の鉱石です。
乳酸菌もスーパーフードではないですが、非常によく使われます。
乳酸菌は腸内環境を整えるためにキャットフードにも非常によく使われます。腸内環境が悪化すると減ってしまうので適度に補給して腸内環境を整えるためです。
乳酸菌にも多くの種類があり、各社が選んで配合しています。特に乳酸菌は熱に弱いので低温調理をして死なないようにするか、死滅しても腸内細菌の餌とするかなど使用にもメーカーそれぞれの考え方があり、特色が出る部分でもあります。
オリゴ糖は大腸までしっかり届く性質があります。食物繊維として便秘にも効果がありながら、ビフィズス菌など善玉菌の餌として腸内環境改善の役目を果たします。また悪玉菌を吸着して排出する役目もあります。
神のキノコといわれるアガリクス。日本ではヒメマツタケと呼ばれ、がんに効果があることや健康維持に優れた食品と考えられています。
最も知られているのは多糖体βーグルカンですが、エルゴステロール、ピログルタミン酸などそれぞれが抗がん作用があると言われています。
私にはいい評判も聞こえてきて、スーパーフードになりえるかもしれませんね。
滋養強壮、活力向上などの強壮剤として使われている朝鮮人参。これらに効果のある主な成分がサポニンです。一部の植物に含まれていて、水に溶けて混ぜると石けんのように泡立ちます。このように界面活性作用をもつ成分です。
この界面活性作用が血糖を下げ、コレステロールの吸収を阻害します。反対に界面活性剤であることから、細胞膜を破壊したり、血液中に入ると赤血球を破壊するという毒性もあると言われています。
緑茶といえば殺菌作用や口臭予防などが言われています。こうした効果のある主な成分がカテキン、カフェインです。カテキンは殺菌作用、抗酸化作用があり、抗ガン作用や口臭予防など多くの効果が注目されている栄養素です。
ただしカフェインは猫に有毒のためどう処理するかが焦点となりそうです。この点において私は確認していません。
ボリジという紫色の花からとれるオイルです。γ-リノレン酸が豊富でオメガ6脂肪酸の供給源として利用されます。γリノレン酸が豊富と言われている月見草の2倍以上の含有量があると言われています。
青じそにはβカロテンが非常に豊富ですが、猫はβカロテンをビタミンAに変換する酵素を持たないため、その他の栄養素が重要視されます。特殊な成分としてペリルアルデヒド(シソアルデヒド)、ルテオリンがあります。ペリルアルデヒドは香りの成分で胃液分泌を促したり、食中毒予防、食欲増進があります。ルテオリンはポリフェノールのひとつで抗酸化作用、免疫力調整がいわれています。一部の動物で嘔吐などの症状が見られることがあります。
猫はほとんどのシソ科の植物は大丈夫と言われていますので青じそも問題がないと考えられます。他にもミントやタイム、セージなどがあり、キャットフードにはよく活用されています。
ただラベンダーの精油は危険と言われ、その香りだけでも皮膚などから吸収されて1週間程度で肝臓や腎臓の組織を壊すと言われていますので、かならずしもシソ科だから大丈夫ということではありません。
クスノキ科の常緑高木で樹皮を乾燥させたものを使用します。シナモンよりも香り高く、香辛料や薬用として使われます。猫にどうかは私はまだ確認できていませんが、カシアケイヒなど時々使われているのを確認できる原材料です。
セイヨウワサビと言われているアブラナ科の多年草です。辛みがありますが熱に弱く、キャットフード精製時には辛味や香味は残らないと考えられます。栄養素としては抗菌作用、ガン予防、血栓予防などが考えられています。
お酒のジンに使われる植物で、ジンの香りがジュニパーの香りと言っていいと思います。このジュニパーですが、利尿、発汗作用があり、デトックスできるというキャットフードに使われる者の中では一風変わった効果が言われています。また強壮作用やストレス緩和、腸機能改善も期待されています。
人の食事ではよく目にするクレソンですが、キャットフードにも使われています。カルシウム、カリウム、ビタミン、鉄分が豊富で、ホースラディッシュにも含まれているシニグリンという辛味成分が注目され、このシニグリンが消化促進、利尿作用効果が期待されています。
各メーカーともに安全であると自信を持って販売していると思いますが、猫に毒だと言われているものをふんだんに使ったキャットフードもあります。
原材料については飼い主自身が選択し、納得できるものを購入するようにしたいですね。
株式会社ヒューマル代表取締役。ペットフード専門家。「動物にも食育を」を掲げて2016年に会社を設立。ヨーロッパを巡って自身の希望レシピを製造できるペットフード工場を探し出し、オリジナルキャットフードを開発。ペットフード販売士、ペット栄養管理士、愛玩動物飼養管理士、ペット防災指導員、ペット共生住宅管理士、保育士などの資格保持者。詳しくは紹介ページへ
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