ビートパルプは実は高機能で優れた食材!?ドッグフードで危険と言われてしまう理由を紹介 | ペットフード販売士・マッサンのドッグフードの学校

ビートパルプは実は高機能で優れた食材!?ドッグフードで危険と言われてしまう理由を紹介

 

本日のテーマ

  • 悪くいわれがちなビートパルプですが、実は高機能で使いやすい原材料なんです!ビートパルプに関してはいい悪いということではなく、必要か必要ではないかで考えるといいでしょう!

1.

危険と言われてしまうビートパルプ


  • ビートパルプについて調べているということは、様々なウェブサイトをご覧になっているかと思います。
  • ドッグフードによく使用されているビートパルプは副産物や残渣であるビートパルプは嵩増しなどマイナスイメージがありますよね。私も色々なサイトでそう書かれているのを見ていいイメージは持っていませんでした。でも実際にはどうなんですか?
  • ビートパルプは砂糖大根(甜菜)から砂糖を抽出したあとのガラです。いわゆる副産物です。日本人には副産物という言葉が特にマイナスに聞こえるのかもしれません。しかし、ビートパルプは可消化エネルギーが適度に含まれた貴重な原材料です。

    ペットフードにも使われる「副産物」の本当の価値とは?主産物と価値が逆転することも

    副産物に関しては、以前に上記でも紹介していますので是非ご覧になってください。

2.

犬にとっても有益な可消化エネルギーとは


  • ビートパルプに含まれる可消化エネルギーってどんなものですか?
  • 「可」「消化」ですので、消化が可能なエネルギーです。獲得したエネルギーから糞へ排出される分をのぞいたエネルギーのことです。ここで食物繊維について学んでみたいと思います。

    • ペクチン(水溶性食物繊維)
    • グアガム
    • 大豆繊維
    • ビートパルプ
    • 大豆の殻
    • セルロース(不溶性食物繊維)

    上記は全て食物繊維で発酵が早い順に並べています。ペクチンは海藻などに多く含まれていて、発酵が早いために微生物も使用することができます。反対にセルロースは発酵が遅く、ほとんど消化がされないので、微生物も使用することができません。

  • 微生物が使用できるってどういうことですか?
  • 微生物が分解できるので、腸内の粘膜上皮細胞にエネルギーを供給することができます。また、微生物自体もエネルギーを獲得することができます。

    反対に微生物もほぼ分解することができないものがセルロースです。繊維としてそのまま残りますので、腸内をかきだしながら綺麗にして通過していきます。

    ビートパルプの特性は?

    ビートパルプはペクチンとセルロースのちょうど真ん中くらいにあることがわかると思います。つまりビートパルプにはペクチン(水溶性食物繊維)もセルロース(不溶性食物繊維)も両方含まれているということを表しています。

  • 微生物も使用でき、腸内も綺麗にする作用があるということですね!
  • 11年の研究の結果、ビートパルプを見つけたのはアイムスの研究員で、初めてペットフードに使用したレシピを開発したのがアイムスの創始者ポールFアイムス氏と、同社の研究員と言われています。

    これが1960年代の話で、ビートパルプは現在まで使われ続けていますが、犬の寿命は短くなるどころか、長くなる一方です。

    その理由にはもちろん獣医学やペットフードの発達、住環境の改善が行われてきた結果であると思いますが、少なくともビートパルプがよく言われているような、犬にとって害のあるものであったならばこのような結果にはなっていないと考えられます。

    ビートパルプをペットフードに使用できることを発見した時には、革命的な出来事だったんではないでしょうか。食物繊維としての機能を有しながら、エネルギーとしても使用できる活用性の高い原材料です。

3.

結局ビートパルプは犬にとって有益なの?危険なの?


  • 答えからいえば有益であると言えると思います。

    どんな原材料であっても用量が重要ですので、誤った使い方をすれば危険になるでしょう。しかしペットフードにおいては用量は計算されて作られていますので、この問題はないと言っていいと思います。

    あとは愛犬がビートパルプを必要としているかという個別の判断になってきます。

  • 糞便の調子が悪ければ、食物繊維の多いドッグフードを試してみるといった感じでしょうか。
  • つまりビートパルプを使用しているからいいフード、悪いフードということではなく、必要であれば使用する原材料であるというのが正しいかと思います。

    もちろんビートパルプを使用していないメーカーもありますから、気になるのであればそうしたメーカーから選ぶこともひとつの選択でしょう。

4.

結局ビートパルプは犬にとって有益なの?危険なの?


  • ビートパルプには砂糖が残っている?

    ビートパルプは砂糖大根(甜菜)から砂糖を抽出したあとのガラですので、砂糖の残留物が100%完全にゼロであるとはいいにくいと思います。この残った糖分が犬の体に悪いと考える考え方もあります。

    薬品で砂糖を抽出する方法は確認できない

    また、砂糖の抽出方法ですが、基本的には温水に浸して圧搾して抽出する方法ですが、硫酸など薬剤で抽出する方法もあると言われており、その薬剤が残っていて悪影響を及ぼすという考えもあります。

    ただ、甜菜から砂糖を作り出した1800年頃には甜菜から取り出した液汁を硫酸で精製し、木灰や石炭などで中和させて作る方法であったこと(参考:甜菜糖業の始まり 農畜産業振興会)や、上白糖を作る際に、硫酸を用いて精製することで白くするといった文献は見られますが、実際に硫酸で糖分を抽出するというものは見られませんでしたので、これが誤って伝わったのかな?とも考えられます。

    ただ、公開していないだけでもしかしたらあるかもしれません。

    ビートパルプの産地によって違う栄養素

    マッサンのキャットフードの学校でも先に紹介していますが、これが一番興味深い話ではないかと思います。

    ビートパルプは水溶性食物繊維から不溶性食物繊維までバランス良く含まれているからとても有用であるという紹介をしましたが、そのビートパルプは国産とアメリカ産、中国産では栄養素が全く違うという実験結果が日本甜菜製糖株式会社より公表されています。

    国産アメリカ産中国産
    消化率(%)
    乾物(DM)90.583.175.6
    粗たんぱく質(CP)68.860.351.1
    中性デタージェント繊維(NDF)93.187.577.2
    栄養価(DM%)
    可消化養分総量(TDN)85.380.875.3

    実験では国産のビートパルプは消化率が高く、栄養価にも優れているという結果が出ています。

  • これだけ違いが出ていると同じビートパルプでも効果は違ってきそうですね。
  • このため単にビートパルプの量だけでは図れない部分も出てきます。重箱の隅をつつくように見ても、実情と違うといったことは起こりえますので、大きく捉えることが大切になってくるかもしれません。

    ビートパルプは使用しなくてもドッグフードは製造可能

    ドッグフードによく使われているビートパルプは水溶性食物繊維や不溶性食物繊維がバランス良く含まれている原材料ですので、これに変わるものもあります。

    例えばサツマイモや豆類、種子などは食物繊維も多いですので、こうした食材で代用することも可能です。

    ただ、他の栄養素との兼ね合いや不溶性食物繊維と水溶性食物繊維のバランスをとること、コストも非常に掛かりますので、これらだけで代用するのは非常に難しいこと難しい場合もあります。ビートパルプは他の栄養バランスに大きくは影響を与えないで食物繊維量を稼げるメリットもあります。こうした場合にも有効な原材料となってきます。

    価格も安くていいドッグフードを作りたいと考えた場合には、ビートパルプはよい原材料であるとも言えそうですね。

5.

国を超えた研究の結果から生まれたビートファイバー


  • ビートパルプとビートファイバーが同じもののように紹介されている場合もありますが、そのふたつには違いがあります。

    砂糖を抽出したガラがビートパルプであり、生パルプや乾燥パルプとして使用されるものですが、ビートファイバーはビートパルプから薬品を使わずに精製、乾燥した白灰色粉末です。開発に関しても欧米と日本で研究開発が進められてできた天然品の食品素材です。(参考:ビートファイバー 農畜産業振興会

  • ビートファイバーは研究機関で開発が進められた食品なんですね!
  • ビートパルプやビートファイバーに備わる陽イオン交換能

    植物性の食物繊維には陽イオン交換能があり、カリウムやナトリウムを吸着すると、今度は陰イオン交換能を示すようになり、胆汁酸、脂肪酸などを吸着できるようになります。

    こうした作用も腸内洗浄にとって大きな役割を果たしています。

まとめ


  • ビートパルプは水溶性と不溶性食物繊維をバランス良く含む原材料
  • 可消化エネルギーを含み、微生物が利用することができる
  • ビートパルプがいい悪いではなく、必要かどうかで考える
  • ビートパルプは産地によって栄養価が違う
  • ビートパルプを使わなくてもドッグフードは製造可能
  • ビートパルプに関する誤った認識を持っていたことに気付きました。ビートパルプ自体が悪いものではなく、愛犬にとって必要かそうでないかで選択できるようになりたいと思います。

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