なぜ日本はペット後進国と言われているのか。海外と法律からみる日本の実情

 

本日のテーマ

  • なぜ日本がペット後進国と言われるのか。日本とヨーロッパとの違いを見ながら、日本の現在の状態を知っていきましょう。

1.

なぜ日本はペット後進国と言われているのか


  • 日本は先進国の中でもペット(愛玩動物)後進国と言われています。
  • これだけ発展している国において、なぜペットだけは後進国となってしまうのでしょうか。
  • 日本の法律ではペットは飼い主の「所有物」

    最も大きい理由は日本の法律にあると思いますが、日本ではペットと人の命を同列に考えるということはまだまだ難しい状態であるかと思います。

    日本の法律に関していえば、ペットは「物」として扱われます。飼い主の「所有物」であるという考え方です。

    人とペットが完全同列になることは難しいかもしれません。そうなるということは、ペット売買は人身売買と同列となり、殺処分は殺人と同列になり、部屋での保護ですらも人道的ではないと判断されるケースも出てくるでしょう。避妊去勢手術も行うことができません。

    こうしたことからも法律として同列に扱うということは不可能であると考えても言い過ぎではないのかもしれません。

  • 本当にそうしてしまったら、人が上手に生きていくことが難しくなってしまうイメージも沸きますね・・・
  • ではどうするのかといえば、やはりそこは人のエゴとバランスを取り、人の勝手で苦しむ動物をなくし、共に生きることができる環境を作っていくことしか方法がありません。

    動物を愛するという気持ちを絶対になくさないことが、最も大切なことであり、それを具体化できるように、徐々に法改正を進めていければ、人の認識も徐々に変わっていくものではないかと私は考えています。

    最近は一部の人達から育ち続けていた動物全般、そして愛玩動物に対する考え方が、何年もかけて少しずつ一般の方々へ浸透してきたことで、動物の愛護及び管理に関する法律(動物愛護管理法)を始め、法律も少しずつ改正されてきていますから、このまま頑張っていきたいところです。

2.

イギリスは人よりも先に動物に対する法律ができた!?


  • 環境省のこちらの資料が非常に面白いので是非見てみてください。

    「動物の愛護管理の歴史的変遷」- 環境省(PDFファイル)

    日本の生類憐みの令は国民を苦しめていたことが言われていますが、世界的にも素晴らしく早い動物愛護の法律だったことがわかります。

    そこから約150年後の1822年にイギリスでマーチン法(畜獣の虐待及び不当な取り扱いを防止する法律)が制定されました。この法律は動物愛護の歴史の中でも重要な法律であるといえます。

    ここからイギリスやフランスでは次々と動物虐待などに対する法律が制定されていきます。

    動物に関する法律制定が早く、違反者を取り締まる機関がなかった

    面白いことに、この1822年時点では国による警察組織のようなものもなかった時代です。このため、動物に関する法律違反者を犯罪行為として取り締まる機関がないのですが、RSPCAと言われる別の機関が代わりに裁判所へ申し立てを行っていました。

    このあたりも環境省の以下PDFが非常に参考になるかと思います。

    平成29年度動物愛護管理法に関する調査検討業務報告書(抜粋)- 環境省(PDFファイル)

    江戸時代に世界では動物の法律を制定

    この時日本はまだ江戸時代です。日本は欧州諸国に比べて動物愛護は100年遅れているとさえ言われています。

  • 江戸時代に動物の法律とは凄いですね・・・世界と日本の差を感じます。でも今の世の中ならそうした違いはないはずなのに、なんで日本は欧州に追いつかないんでしょうか。
  • 欧州は純粋に動物への福祉を考えて法律が作られていった歴史がありますが、日本のペットに関する法整備は、外からの評価のために認識の改めや法整備を進めていると言われています

    こうしたそもそもの取り組み方の違いは大きく、意識という面で大きな違いが出てしまいますよね。これらは歴史背景などから国の違い、人種の違いとも考えられていています。

3.

世界と日本の違い


  • ペットショップで生体販売をしていない

    具体的にはどんな違いがありますか?

  • イギリスなどではペットショップはありますが、犬猫の店頭販売はほぼしていません。

    基本的にペットフードなどの用品と生体はうさぎや鳥などがいます。キャットフードの学校に私が行った際の報告がありますので参考にしてみてください。

    イギリスのペットショップ事情。大手ペットショップ、スーパー、個人ペットショップに実際に行って聞いてきました!

    動物愛護施設から厳しいチェックをクリアして家族に迎える

    犬猫を飼育するためには動物愛護施設から家族に迎える方法があります。しかし、そのためには家族環境、飼い主の自宅滞在時間、犬猫を飼育する家の広さ、庭の有無など厳しいチェックをクリアする必要があります。

    また、引き渡し後でも飼い主に問題があれば、動物愛護施設が引き取ることが決められています。

    イギリスの動物愛護施設 バタシー ドッグズ&キャッツ ホームを見学してきました!

    動物も公共交通機関やカフェなど公共施設を利用できる

    日本とは違い、町や公園でペットと過ごすことが非常に受け入れられていると思います。

    イギリスでは街角の至るところに犬の糞を入れるゴミ箱まであるほど。私も最初にそれを見た時は、なんなのかさっぱりわかりませんでした(笑)それだけ日本人の感覚ではありえないものだったからです。

    年間数十億円の動物愛護施設の運営資金が寄付で賄われる

    私が最も驚き、そして受け入れられていると感じた点が、イギリスのバタシー ドッグズ&キャッツ ホームを訪れた時です。

    この動物愛護施設はロンドンだけで年間に24億円の運営費がかかっている(2016年当時)と言われ、その費用がなんと全て寄付で賄われているということでした。

  • 年間24億円が寄付ですか!
  • それもロンドンのバタシーだけでです。当たり前ですが、毎年変わらず運営しているわけですから、毎年それだけの寄付を集めなくてはいけません。

    これはちょっとのキャンペーンだとか、広告だとかそういうレべルで集まるものではなく、国民ひとりひとり、また、そこに関わることができる人間ひとりひとりの意識が向いていなければ到底成し遂げられるものではありません。

    日本では法律が遅れているですとか色々言われていますが、それ以前に、動物に対する根本的な考え方の違いを感じました。

    日本で24億円集められる動物愛護施設を作ることができる日はいつでしょう。もちろんイギリスロンドンのバタシーもイギリス国民からのみの寄付ではないでしょうし、同列で比べることはできないかと思いますが。

  • 世界には日本では考えられないほどの動物愛護の精神が広がっているんですね…
  • イギリスを例に紹介しましたが、ドイツのティアハイムなど欧州には多くの有名で大規模な保護施設があり、そのほとんどが寄付のみで運営されています。

     

まとめ


  • 日本の法律ではペットは飼い主の所有物
  • 日本も少しずつ愛玩動物に関する法整備が進んでいる
  • イギリスでは人よりも先に動物の法律ができ、違反者を取り締まる機関がなかったほど
  • イギリスを始め、ヨーロッパには年間24億円かかる運営費を寄付で賄うことができる動物に対する国民の意識の高さがある
  • ヨーロッパと日本ではまだまだ大きな差があることがわかりました。こうした背景を見てみると、そもそもの動物に対する考え方に差があるような印象も受けました。これからの日本に、そして私たちに期待したいと思います。

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