ドッグフードに使われているマンナンオリゴ糖(MOS)とは?食物繊維として活躍するプレバイオティクス | ペットフード販売士・マッサンのドッグフードの学校

ドッグフードに使われているマンナンオリゴ糖(MOS)とは?食物繊維として活躍するプレバイオティクス

 

本日のテーマ

  • ドッグフードによく使われるマンナンオリゴ糖。別名MOSともいわれるオリゴ糖はどのようなもので、どのような効果があるのか解説してもらいました。

1.

オリゴ糖とは


  • オリゴ糖とは少糖類とも呼ばれます。単糖類が2糖以上つながったものをオリゴ糖としており、あまり定義が定まっていないとされていますが、概ね10糖までとしています。

    フラクトオリゴ糖、マンナンオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、大豆オリゴ糖などがあります。

    難消化性のオリゴ糖は胃や小腸で消化されないため、大腸でビフィズス菌などの善玉菌を増殖するために役立ちます。

2.

雑食の犬にもオリゴ糖は必要?


  • 犬は雑食だし、色んなものから食物繊維を摂取することができますよね。それでもオリゴ糖は必要なんですか?
  • 手作りご飯がメインで栄養バランスをきちんと保てている犬は必要がないかもしれませんね。

    ドッグフードをメインにして生活している犬であれば、腸内環境を保つためにも、オリゴ糖が含まれていても良いかと思います。

    おやつ、トリーツなんかにも機能性食品としてオリゴ糖を配合しているものもありますね。そうしたものを利用するのも良いかと思います。

3.

オリゴ糖を摂取するとお腹が緩くなる噂は本当?


  • オリゴ糖は善玉菌を増やす役割を担っていますが、急に獲り過ぎたりすると一時的にお腹が緩くなる場合があります。

    また、一部ですが犬の体質で緩くなる場合があるようです。

    食物繊維も量が多いと消化管通過速度が速まることで下痢になる場合がありますので、これも関係しているかもしれません。

    また、糖質も関係しているのではと考えられています。

    難消化性オリゴ糖はカロリーゼロではなく、オリゴ糖1gあたり2kcalほどあります。ブドウ糖が1gあたり4kcalなので半分ですね。

    オリゴ糖は体内で消化吸収されませんので、体重増加や血糖値増加などにはほとんど影響がないと考えられていますが、もしかしたら下痢の原因のひとつになっているのかもしれません。

4.

マンナンオリゴ糖(MOS)とは


  • ドッグフードに使われるオリゴ糖といえばほとんどがマンナンオリゴ糖です。マンナンオリゴ糖はMannan OligoSaccharidesの頭文字をとってMOSといわれます。

    マンナンオリゴ糖はグルコマンナンとも言われます。

    こんにゃくの97%が水分で残りの3%の主成分がグルコマンナンです。

    日本人にはとてもなじみ深い(?)マンナンライフのこんにゃく畑にも含まれているものとイメージしていただければ近いものがあるかもしれません。

  • 私がダイエットによく使うこんにゃく畑ですね!
  • 水溶性食物繊維

    グルコマンナンは水溶性食物繊維です。水溶性食物繊維は他にもペクチン、グアーガム、アルギン酸などがあります。

    水に溶けやすく、粘性が高い食物繊維で、胃から腸へ流れる速度が遅くなることで、食べ物が胃の中に留まる時間が長くなります。結果的に小腸での栄養素吸収速度を遅くすることができ、食後の血糖値やコレステロールの上昇を抑えたりすることができます。

    これは水溶性食物繊維のプルラン(粘度は高いものの消化されてしまう)や不溶性食物繊維のセルロースではコレステロール上昇の効果は認められなかったことからも、グルコマンナンの粘性によるグルコース拡散抑制による可能性であると考えられているようです。

    参考:グルコマンナン, プルランならびにセルロースの血糖上昇抑制効果の比較

5.

「水溶性であること」と「胃や腸で消化されること」は別の話


  • 水溶性食物繊維ですが、胃や腸では消化されずに大腸まで届きます。その中で乳酸菌など善玉菌の餌となることで善玉菌を増やします。
  • 「水に溶けること」と「消化されること」は違うのですね!
  • 私もそこがよくわからずにしばらく理解ができませんでした。溶けることは消化されることとイコールに感じてしまいますよね。

    難消化性多糖類

    人の消化酵素では消化されないものは難消化性という言葉で表しています。例えば難消化性オリゴ糖、難消化性デキストリンなどです。

    グルコマンナン、セルロース、ペクチンなどは難消化性多糖類です。

    グルコマンナン、グアーガム、ペクチン、アルギン酸ナトリウムなどは水溶性難消化性多糖類ともいわれます。

    水溶性だからイコール消化できるということではない点に注意しましょう。

6.

コレステロール沈着抑制、血清脂質改善効果


  • グルコマンナン、グアーガム、ペクチン、アルギン酸ナトリウムなどの水溶性難消化性多糖類はステロールの糞中排泄量を増加させ、脂質代謝を改善する。

    ~中略~

    高コレステロール飼料にグルコマンナンを加えた飼料をラットに投与すると、ステロールの糞中排泄量が増加して、肝へのコレステロール沈着が抑制されるとともに、血清脂質は改善される。フラクトオリゴ糖の脂質代謝にする影響はグルコマンナンとは異なるものと思われる。フラクトオリゴ糖はグルコマンナンに比べて分子量が小さく、ゲル形成能をもっていない。それゆえ、フラクトオリゴ糖はステロールの腸管からの吸収を阻害し、排泄を促進する効果をもっていないのであろう。

    出典:新しい糖質甘味料フラクトオリゴ糖の生体利用とその用途(PDFファイル)

    グルコマンナン(マンナンオリゴ糖)は水溶性難消化性である特徴を活かして、上記のようなことが研究によりわかっています。

7.

善玉菌の餌になり、増殖を助ける


  • 水溶性食物繊維はドロッとした状態で大腸まで届き、これを善玉菌が分解、餌にして増殖します。結果、善玉菌が増えて腸内環境を整えるとされています。
7.

ペットフードを主食とする現代のペットは乳酸菌が少ない?


  • 研究結果からも犬猫ペットの体内に乳酸菌が存在していることはわかっていますので、必ずしも少ないということはないようです。

    乳酸菌に限らず、ペットフード以外が主食だった頃は、それぞれ足りていない栄養素などもありましたので、一概に比較は難しいようです。

    とはいえ、摂取するものがペットフードだけの場合には、気に掛けてあげるということは悪い選択ではないように思います。

    弊社のペットフードもマンナンオリゴ糖を配合していますが、他社様からは乳酸菌単体のサプリなども販売されていますので、そういったものの利用も犬によっては合うかもしれません。

まとめ


  • オリゴ糖は少糖類(2個以上の糖がつながったもの)
  • 難消化性オリゴ糖は1gあたり2kcal
  • マンナンオリゴ糖(MOS)はグルコマンナンともいわれる
  • グルコマンナンは水溶性難消化性多糖類
  • 水溶性であることと消化されることは別
  • マンナンオリゴ糖はコレステロール沈着抑制、血清脂質改善、善玉菌増殖効果
  • キャットフードによく使用されているマンナンオリゴ糖は様々な役割を持っていることがわかりました。犬の腸内環境改善について考える機会はそれほど多くないと思いますので、これを機会に考えてみてはいかがでしょうか。

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