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食品安全に関する認証について
食品安全に関する認証はIFS認証、BRC認証の二種類が主流となっています。「食品安全に関する認証については」以下に詳しく記載していますので合わせてご覧ください。
BRC認証とは?
BRCとはBritish Retail Consortiumの頭文字を取ったもので、日本語では英国小売協会となります。この英国小売協会の認証をBRC認証といいます。
BRC認証は1996年に英国小売協会によって策定された品質管理のための認証制度です。
1996年というと20年以上前になるんですね。
英国が発祥ですが世界123カ国以上で認証が進んでいます。認証は以下の5つが用意されています。
- Food Safety(食品製造者向け)
- Packaging and Materials(非食品向け含む包装材製造者向け)
- Consumer Products(非食品製造業者向け)
- Storage and Distribution(流通業者向け)
- Agents and Brokers(食品の輸送などに直接関わらない仲介業者向け)
基本的に認証を取得した後には第三者認証により年一回再監査をうけることになっています。
HACCPに基づく食品安全マネジメントシステム
BRC認証ではHACCP(ハサップ)に基づく管理を基本としています。
HACCPは日本でも令和3年6月1日から原則としてすべての食品等事業者にHACCPに沿った衛生管理に取り組むこととなっており、日本でも身近な食品安全マネジメントシステムとなりつつあります。
なぜBRC認証を取得するのか
第一に、英国や北欧の小売企業の大多数がBRC認証を取得しているサプライヤーのみと取引をしていることからも認証取得が進んだと考えられます。
また、小売業者は供給者に対してBRC認証を要求することも多く、それによってBRC認証を取得するケースが多いようです。
小売業者強気ですね!
特に欧米の大型チェーンで取り扱ってもらうにはほぼ必須となっているようです。
このように取引に必要な認証として取得しますが、それによって製品に対する一定の社会的信用も得ることができます。
安全面・コスト面でも有利
自社のみでの製造管理の場合、経験外のことには気付けないといったデメリットもあり、それらに対するルールの策定や実施も必要です。加えて検査態勢の構築などコストもかかります。
これらを第三者機関であるBRC認証を取得することで、基準に沿った対策を行うこと、また第三者機関で監査を行ってもらうことでより安定した製造管理が行なえると考えます。
IFS認証やFSSC22000認証とは本質的に同じ物であり、どの認証が有利ということはない。製造管理を行っているという証拠として証明書を提出することで一定の信頼を得ることができ、小売業者も業者間で製造管理に違いがないと考えることができ、画一的で取引が行いやすいとの利点があります。
ペットフード工場でも多くが取得しているBRC認証
ペットフード工場も小売業者と仕事をするためにBRC認証を取得します。
欧米の大型チェーンでは必須ともいえる規格ともいえますので、世界で取引を行う工場の場合には品質やセキュリティを担保するという意味でも取り入れるべきもののひとつになるかと思います。
まとめ
- BRC認証は英国を発祥とするが、世界中で取り入れられている
- 英国、北欧ではBRC認証が必須の小売もあり、小売からBRC認証を求められることも
- BRC認証を取り入れ、第三者に監査を行ってもらうことで安定した製造管理を行うことができる
- BRC認証はIFS認証と合わせて二大認証といえる
世界的にも多く取り入れられているBRC認証。統一された製造管理基準を取り入れ、第三者が監査することで、ブラックボックスをなくし、開かれた状態で製造環境を作っていくことができます