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猫の糖尿病の原因
犬と猫では糖尿病の原因は違うと言われていて、猫は肥満、膵炎、ストレス、感染症、去勢と遺伝的な要因によって起こると考えられています。去勢の方が避妊よりも太りやすく、原因としては多いようです。
犬の場合は肥満は糖尿病の原因ではないと考えられているため、犬よりも猫の方が食事療法で改善される可能性が高く、重要になります。
また基本的にインスリン療法を行います。
肥満
なかでも肥満に関しては新しい考え方が出てきていて、肥満は脂肪細胞から炎症物質を出しているとされ、肥満は軽微な慢性炎症だと考えられるようになりました。
肥満が炎症なんですか…あんなに可愛いのに、そう考えるとつらいものがありますね…
膵炎の場合は痩せる
また同じ糖尿病でも膵炎が原因の場合は痩せ細っていきます。
ストレス
ストレスをかけ続けるという実験は動物愛護の観点からみてもとても行えるものではないため、今までもこれからも研究結果が出てくることはないと考えられています、生活環境などにおけるストレスは多くの影響をもたらします。糖尿病もそのひとつだと考えられています。
猫の糖尿病のキャットフードの選び方
高繊維食
第一に言えることは高繊維は間違いないということです。
10%程度の高繊維食とすることで食後の血糖値が上がることを避けることができます。また満腹感は得られながらも、糖質の吸収を抑制することができます。
セルロースが12%と2%含むキャットフードで比較した結果、2%に対して12%のものは30%近く血糖値の上昇を抑えることができています。
高タンパク低炭水化物食
次に高タンパク低炭水化物であることです。
猫は肉食なのでできる限りタンパク質で補うようにし、炭水化物を減らす食事を選びます。血糖値の上昇を防ぐことができます。
猫の場合は高タンパク低炭水化物食でインスリン投与から離脱できる可能性が高くなります。
猫の場合は療法食は効果が出る可能性が高い
猫は高タンパク、低炭水化物、高繊維食で血糖をコントロールしやすいことから、糖尿病用の療法食で効果が出る可能性が高いと言えます。
最も大切なことは食べてくれること
あれこれとキャットフードを模索していると忘れてしまいがちなのが「食べてくれるものを選ぶ」ということです。
食べることがなにより重要で、選びすぎて食べないものを与えても意味がないということですね。
毎日同じ量を食べてくれることは治療も観察も行いやすく最も大切なことです。
そして同じ量を与えられるように必ずg数をはかることが大切です。
与える量の考え方
今現在与えている量をはかり、カロリーを算出します。
感覚で与えている場合はその感覚の量をはかります。
そのカロリー値がDERに対して正しいカロリー量がで与えられているかを確認します。
理想体重から食事量を決める
このとき、その子の体重で考えがちですが、理想体重から求めることが大切です。
理想体重はボディコンディションスコア(BCS)から大まかに求めることができます。
5段階のBCSを利用した場合、1が理想体重の85%以下、2が90%以下、3が理想体重、4が115%、5が125%として考えます。
3kgの猫のBCSが2だった場合は3.33kgが適正体重と考えます。
3(kg)×100÷90=3.33(kg)
この適正体重からDERを求めてカロリー量を調節します。
急激に量が多くなる場合は少しずつ増やしてあげてください。
まとめ
- 猫の糖尿病は肥満、膵炎、ストレス、感染症、去勢と遺伝的な要因が原因
- 高繊維、高タンパク、低炭水化物のものを選ぶ
- 理想体重からカロリー量を算定する
- 食べてくれるフードを選ぶことが大切
猫は療法食での対応で効果がでる可能性が高いということで、積極的な治療が望まれます。しっかりと食べてくれるフードで厳密なカロリー計算を行って食事管理をすると良さそうです。