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毛玉ケア(ヘアボールケア)とは
猫は毎日身づくろい(グルーミング)を行います。グルーミングは舌で体を舐めて行います。
被毛を清潔に保つことが第一の目的です。自分以外の臭いが付いた時などもグルーミングを行います。またストレスがかかった場合に自分を落ち着けるためにも行います。
私がしつこく触るとすぐに舐め始めます…
この時、自然なサイクルの脱毛、気温の高さによる脱毛、ストレスによる脱毛で抜けた毛をグルーミングにより体内に取り込んでしまいます。
この体内に取り込んだ毛を排出することを手伝うキャットフードが毛玉ケア、ヘアボールケア用キャットフードとして販売されています。
毛球症
食べてしまった毛を吐き出すことが得意な猫ですが、毛球症といって、吐き出せないまま消化器官内に留まってしまって出せなくなる症状があります。
基本的にはストレスを感じやすかったり、吐き出しがうまくできない猫に起こりますが、単純に長毛種の毛が長い猫でも起こりやすいと言えます。
対策としては猫草や毛玉ケア用キャットフードがありますが、あまりに酷くなった場合には外科手術が必要になります。
外科手術というと開腹手術を行うということですか?
それほど多い例ではないと思いますが、お腹を開けて排出できなくなった毛玉を取り除く場合もあります。
毛玉ケア(ヘアボールケア)対策
ブラッシング
一番はマメなブラッシングです。猫に毛を飲み込ませる前に取り除いてあげれば、猫のストレスは最小限に抑えられます。
ブラッシングは急にやろうとしてもできません。大人になってからでは難しくなりますので、子猫の頃からブラッシングに慣れさせておくようにしましょう。
猫草
最も身近で昔から行われている対策には猫草があります。猫は胃がモヤモヤと違和感を感じたときに、ツンツンした草を食べることで胃を刺激して吐き出す習性があります。
猫草は100円程度から販売され、猫が少し食べた後も放っておけば育ってくるので長い間使うことができます。
毛玉ケア用キャットフード
毛玉ケア用キャットフードは食物繊維を効果的に用いることで、体内に取り込んだ毛を糞便中へ排出されるようにサポートします。
可溶性食物繊維、不溶性食物繊維など複数の食物繊維を、各社独自に配合しています。
毛玉を上手に吐けたら褒める
吐くことで怒られると思うと吐くことを嫌がるようになります。このため上手に毛を吐けたらしっかりと褒めてあげてください。
例え望まない場所に吐いて汚してしまっても、毛玉を吐くことが悪いことではないと教え、決して怒らないようにしてください。
ライオンカット(丸刈り)はおすすめできません
慣れている猫であればいいですが、丸刈りをしたことがなく年齢を重ねた猫はストレスの要因になる場合があります。
更に体毛には髭のような感覚毛がないと考えられがちですが、体にも感覚毛が生えています。
このため丸刈りにしてしまうとこれらの感覚毛を全て刈り取ってしまうことになり、敏感な猫は酷くストレスを感じてしまう場合があります。
蠕動運動を助ける食物繊維や乳酸菌
腸の動きが良くなることで毛をうんちから排出できるようになります。普段から食物繊維の多い食事を食べていると、猫本来の腸機能が落ちていくと言われており、適度な食物繊維の食事で食物繊維に頼らずに猫本来の腸機能を復活させるような食事も大切です。
モンモリロナイト、ベントナイト
モンモリロナイトやベントナイトなど毒素排出効果のある粘土もあります。整腸機能も言われていますのでこうした整腸作用のある原材料を探してみるのも面白いと思います。
毛玉ケア用キャットフードは総合栄養食
猫にとって毛玉を吐き出すことは病気ではないので、毛玉ケア用キャットフードは療法食ではなく、総合栄養食として販売されています。
ロイヤルカナンやサイエンスダイエットを始め、多くのメーカーから発売されています。
2週間程度使い続けることで毛の排出が増えていき、安定して糞便から毛を排出できるようになってくるようです。
一年中使い続けなくてもいい
総合栄養食の毛玉ケア用キャットフードは愛猫の吐き戻しが気になる時期に使用し、それ以外の時期は他のキャットフードを利用するといったように、時期を選んで使用しても問題ありません。
特に長毛種は春から夏にかけて、一気に毛の抜ける量が増えます。
触るだけで手が毛まみれになるほどの量が抜けますので、しっかりとブラッシングを行っても吐き戻しを防ぐことは難しいため、こうした時に毛玉ケア用キャットフードを利用することで体外への排出を手伝ってあげてください。
猫草でしっかり吐き出せる猫は猫草で問題ありません。
毛玉の溜まりの確認方法
毛玉ケア用キャットフードを上手に利用して、愛猫の毛玉排出をサポートしてあげるといいんですね。溜っている溜っていないはどう判断するんですか?
毎日のうんちを確認するのもひとつの手段です。毛を吐き出すほど溜っているのであれば、うんちに毛が多く含まれていることは珍しくありません。
また、猫にもそれぞれ習慣、許容範囲がありますので、数年一緒に暮らしていれば「そろそろ吐きそう」「全然吐かないぞ」といったことは感覚でも十分にわかるようになってきます。
これには普段からの観察が大切です。
まとめ
- まめなブラッシングで予防
- 猫草、毛玉ケアキャットフードで毛玉排出サポート
- 毛玉ケアキャットフードは季節ごとに使用してもいい
- 毛の抜ける時期にはうんちを確認して毛玉が含まれているかをチェック
- 毛玉を上手に吐けたら褒める
- 丸刈りはおすすめできない
猫の毛玉吐き戻しは猫を飼っている人なら当たり前になっているかと思いますが、毛玉を吐けたら褒めたり、丸刈りはおすすめできないといった項目は知らなかった人もいるのではないでしょうか。毎日猫の状態をしっかり確認してあげたいですね。