キャットフードの食いつきとタンパク質の関係。旨味のもと、アミノ酸の量が大きなポイント

旨味のもと、タンパク質(アミノ酸)の量が大きなポイント

愛猫の食いつきに苦労されている方が多いようです。

猫の食いつきに関しては簡単な答え、明確な答えはないのですが、獣医師や工場スタッフと話していてある程度答えが出ている部分もあります。

その答えがタンパク質です。

スギさん
スギさん

タンパク質ですか?肉が多いから食いつきがいいとかそういうことですか?

ポイントは肉ではないんですね。

キャットフードの食いつきとタンパク質の関係

日本人化学者が見つけた第5の味である旨味。さて、この旨味は何から生じているでしょうか。

スギさん
スギさん

アミノ酸ですね!

その通りです。アミノ酸は肉や魚、卵、豆などに多く含まれています。

タンパク質はアミノ酸から出来ていますので、タンパク質が多い食事にはアミノ酸が多い、つまり旨味が詰まっているということになりますね。

スギさん
スギさん

猫にも旨味!

療法食の食いつきが悪い理由

療法食や病気に配慮したフードはで低リンのものがあります。

スギさん
スギさん

腎臓病などの対応食ですね!

ではリンは何に含まれているでしょうか。

答えはタンパク質です。肉、魚、卵、豆とかですよね。リン摂取量はタンパク質摂取量と相関しています。

低リンの食事は低タンパク質(旨味が少ない)

低リンの食事はそのタンパク質を抑えることでリンも抑えられるという構造になっています。

アミノ酸系

旨味について考える場合、アミノ酸系と核酸系、有機酸系について考えるとよく、アミノ酸はタンパク質を構成する物質です。発酵食品や昆布に含まれるグルタミン酸です。

核酸系

核酸はリン酸を含んだ物質です。例えば魚、肉に多く含まれるイノシン酸、茸などに含まれるグアニル酸です。

有機酸系

貝類に含まれるコハク酸です。

参考:日本うま味調味料協会

スギさん
スギさん

ということは旨味が少ないんですね!だから療法食は食べないんですね…

これで腎不全用の食事の基本である低タンパク質、低リン、低塩分の食事なんて、どれだけ味気ないかが理解出来たかと思います。

このため療法食は旨味不足をカバーするために、匂いや味付けにこだわっている製品が多くあります。

最初のうちは食いつきが良かったり、よく食べる療法食もあると思いますが、徐々に療法食に飽きてきてしまうことが多いのはこの旨味が足りていないせいです。

出しのない味噌汁みたいなもんですね。

スギさん
スギさん

人間も旨味が少ない味付けだけが強い食べ物をずっと食べるのは難しいですね…

ローテーションには味のアクセントを意識して

なんでも適度がいいものです。

旨味が強ければ食いつきがいい!と極端に考えると、高タンパク質のキャットフードを探すということになるかと思いますが、ことはそんなに簡単ではありません。

旨味が少ない食事を食べ続けるのも難しいですが、旨味が強い食事を食べ続けるのもまた難しいものです。

スギさん
スギさん

交互に与えるということですか?

交互だと早すぎると思いますので、一定期間毎に与えるというのはひとつの改善策になると思います。

キャットフードをローテーションする時の考え方

時々キャットフードをローテーションするにあたって、よく食べるキャットフードに近いタイプでローテーションをすることが多いように思います。

メインのキャットフードのローテーションとしては良いのですが、例えばメインには高タンパク質のキャットフードを選んでおき、500gなどの小袋で味濃いめ旨味少なめのキャットフードを挟んでみたりすることで、ちょっとしたアクセントを楽しんでもらうこともできます。

スギさん
スギさん

タイプの違うものを挟むんですね!やっぱり愛猫が好きそうなものばかりで同じようなのばかり選んでいました…

このようにローテーションを組む場合には時々タイプを変えたものを少しだけ挟んでみることも考えてみて下さい。

ローテーションを組む際の注意点

総合栄養食はあくまでそれだけを与えて栄養素がバランス良く満たされるように作られていますので、他のものと交互に与えたり、混ぜて与えるようには考えられていません。

もちろん混ぜて与えたところで滅多なことはないと思いますが、あくまで飼い主の責任でということになります。

このため、一回おきや一日おきでの変更はせず、一定期間毎に変更することが好ましいです。

1ヶ月毎位がいいかと思いますが、長期でメインのフードが定まっているのであれば、上記のように500g程度の小袋を合間に挟む程度は問題が起こることは限りなくないと言っていいと思います。※もちろんアレルギーなどは除きます。

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まとめ

  • 旨味はタンパク質に詰まっている
  • 低タンパク質の食事は旨味が少ない
  • 療法食は低タンパク質低リンなどのものが多く、味気なく長続きしない
  • ローテーションではタイプが違うものを取り入れ、味、食事にアクセントをつける
スギさん
スギさん

今までキャットフードの旨味についてなんて考えたこともありませんでした。でも言われてみれば人も猫も区別なく考えるということは、こういうところにも気がついていかなくてはいけないと気づかされた授業になりました。

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スギさん

新婚さんで妊娠中。子どもができたことをきっかけに家族の健康について考え、10歳を超えた愛犬愛猫の健康も考えるようになった。現在犬猫の食事について勉強中!

エノおじさん

10匹以上の猫を飼っているお酒が好きな元気なおじさん。大量のキャットフードを購入することもあり、安価でありながら安全なキャットフードを探している。
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