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原産国表示は最終加工工程を行った国を表示する
どのような法律でも完全であるというのは難しいかもしれませんが、ペットフード安全法もどうしても完全ではありません。
例えば「原産国」の表示は「最終加工工程を完了した国」となっています。最終加工工程にパッケージングは含まないので、ドライフードなら最終加工である成型加工(エクストルーダー)を行った場所になります。ウェットフードならレトルト殺菌加工になります。
原材料の生産地は原産国名には関係がない
原材料の生産地が外国であったとしても、日本で加工、生産を行えば、そのペットフードの原産国は「日本」と表記されます。
これは人用の食品でも同様です。例えばじゃがいもは日本産、それ以外は外国産の野菜を使用したお惣菜を作った場合、原産国は日本になります。
ペットフードでも多種の食材を使用しますので、最終加工工程を行った場所が原産国となるという取り決めがあります。
こうしたことから、各メーカーは市場の信頼を得るため「○○産の原材料は使用しておりません」などの告知をホームページでおこなうことがあります。
原産国が日本でも原材料が日本というわけではない
上記からも分かるとおり、原産国が日本であるということは食材が国産であるということを示すものではなく、調理が日本で行われたと考えるとよいと思います。
とはいえ日本の衛生環境は世界的に見ても素晴らしいですので、それだけでも安心できる材料のひとつにはなるかと思います。
リパックは原産国に影響しない

リパックというものを聞いたことがあります。
ペットフードを違うパッケージに詰め直す作業のことをリパックといいます。例えば大袋の商品を100gのお試し品に詰め直すといった作業のことです。
海外製造品の場合は、ペットフードを輸送用の大袋で輸入して、日本で2kgや1kg、100gなど様々な販売用の袋に詰める作業を行う場合があります。
これはリパック(パッケージング)なので原産国表示には関係がないということになりますね。
原材料の産地を公開しているメーカーもある
例えば原材料ひとつずつの産地を公開しているメーカーもあります。
弊社では食材ひとつずつは開示していませんが、原則EU内産、イギリス産、ノルウェー産を使用しています。
ひとつずつ開示していない理由は、弊社の場合一回の製造で数十トンの原材料を使用するため、食材を確保するために予備の仕入れ先の設定が行われており、ひとつの食材をオランダから仕入れるときもあれば、フランスから仕入れる場合もあるためです。
最近でいえばコロナ禍や戦争の影響で食材の確保ができないといった問題も起こりました。こうした自体に備えてどこの工場でも予備の仕入れ先の設定が行われているはずです。
ペットフードに限った話ではないので自分で見分ける力をつけよう
これはペットフードに限った話ではありませんので、原産地が最終加工を行った場所になるということは至極当然のことです。
このため、原産地からだけで判断せず、食材はどの国のものを使用しているかなどもわかるとより選びやすいかもしれませんね。