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【追記:猫が感染か】ベルギーで猫がコロナウイルスに感染を確認 2020年03月28日
ベルギー保健当局がコロナウイルスに感染した女性の飼い猫も嘔吐や呼吸困難の症状があらわれたため、猫の便を検査した結果、ウイルスが検出されたそうです。
しかし現在において「特殊事例であり、ペットへの感染が相次いでいるような兆候はない」とのことで慎重になるよう呼びかけています。
飼い猫との必要以上な接触を避け、念のために愛猫にもうつさないように細心の注意を払っておきましょう。
【追記:犬が感染か】香港で感染者のペットに弱陽性反応 2020年02月28日
香港政府が新型コロナウイルス感染者の犬を検査したところ、口と鼻から弱陽性反応が出たと発表。犬には特異な症状がない。香港政府の見解は以下です。「現時点でペットの動物が新型コロナウイルスに感染したり、ウイルスを媒介したりすることを証明するものはない」
これに関しては口と鼻の外側についていたということなら十分考えられると思いますし、詳細な情報がない現在では慎重論で考えた方がいいかと思います。
3月10日、日本獣医師会の見解
日本獣医師会では「犬にウイルスが感染し、犬の体内で増殖して排出されたと確認されてはいません。」との見解を発表しました。
感染サイクルの主体は人ですが、濃厚接触をしたペット動物への感染は否定できないとしています。
このため、飼い主が感染防御の対応をとることが最も重要であるとしています。
北海道獣医師会が新型コロナウイルスについて注意文を公開
2020年2月26日に北海道獣医師会が新型コロナウイルスについての注意文を公表しました。
獣医師会が発表したとのことで、かなり多くの相談があったのではと考えられます。お答えすることはできませんでしたが、弊社にも何件か相談がきていました。
獣医師会によればWHOでも一般市民向けにMyth-Busters(都市伝説バスターズ)の中でペットに新型コロナウイルスが感染するという証拠はないということを明確にしています。
中国でペット感染を危惧してペットの犬や猫が処分されてしまうという情報もあるそうです。
弊サイトでも少しでも飼い主の皆さんに知って頂ければと考え、新型コロナウイルスと飼い主、ペットに関して北海道獣医師会と東京獣医師会の発表を元にご紹介します。
新型コロナウイルスは犬猫ペットには伝染しない
新型コロナウイルスは犬や猫には感染しません。犬や猫がかかるコロナウイルスは動物種独特のものとなり、種を超えては感染しません。
つまり、犬コロナウイルスは犬のみに、猫コロナウイルスは猫のみに伝染します。
では最愛の猫には移らないんですね…少し安心しました。
そうことになりますね。新型コロナウイルスは人のみに伝染します。
新型コロナウイルスはβコロナウイルスで犬猫のコロナウイルスとは別物
そしてこれら動物種のコロナウイルスはαコロナウイルスですが、新型コロナウイルスはβコロナウイルスで人の間のみで伝染します。
それでは犬猫などペットが新型コロナウイルスを保菌することはないのですか?
現時点では新型コロナウイルスが動物に移って保菌し、それが人に移るという「ペットの媒介」はないということです。
ウイルスには突然変異の可能性がある
ウイルスは突然変異を起こします。
このため可能性としては人獣共通感染症になる可能性もありますが、今までもコロナウイルス感染症は種を超えて感染しておらず、現時点では新型コロナウイルスも種を超えた感染はないと言われています。
病気になった場合はペットとの接触は避けてください
万が一病気になった場合は、ペットと接触することは避けてください。
新型コロナウイルスは動物に伝染しないとされていますが、その他のウイルスは感染することがありますので、病気の詳細がわかるまでは動物と接触しないでください。
飼い主が新型コロナウイルスにかかった場合
ペットが病気になった場合
動物病院に連れていく前に電話をしてください。
ペットが新型コロナウイルスにかかった人と接触したことを伝えてください。
突然行くと人と同士の感染やその他の問題が起こる可能性がありますので注意ですね!
犬コロナウイルスワクチンの効果
犬コロナウイルスのワクチンが新型コロナウイルスに対してなんらかの防御効果があるという証拠はありません。
ペットを預ける必要がある場合
安心してペットを預けてください。
ただし、ペットを感染者が暮らしていた場所に残して、お世話してもらう人に通ってもらうことは避けてください。
念のために皮膚被毛を洗浄し、ペットと触れるときはマスクやグローブをつけてもらい、お世話後は手洗いを励行するようにしてもらってください。
ペットが新型コロナウイルスに感染したかを調べる方法はありません
新型コロナウイルスがペットに感染したという報告はありません。
それでも心配な場合はペットを外や人混みへは連れていかないようにし、自分が帰宅した際にはうがい手洗い、入浴、消毒、洗濯など最大限感染リスクを減らすようにしてください。
ペットが新型コロナウイルスに感染したかがわからないからペットへの感染報告がないともとれますが、今までのコロナウイルスが動物種独特のものであった(種特異性が高い)ことからも、過剰な反応は避け、消毒など出来ることを確実に行っていくことが大切であるように感じます。
現時点では人が感染したことを調べるのも大変な状況ですが、今後は更に詳細がわかってくるものと思います。
引き続き獣医師会の発表などに注目していきましょう。情報が出ましたらこちらにも追記していきます。
まとめ
- コロナウイルス感染症は動物種独特のもので、種を超えて感染しない
- 新型コロナウイルスは人の間だけで感染し、ペットには伝染しない
- 新型コロナウイルスに感染したらペットとの接触を避ける
- 新型コロナウイルスに感染してペットが病気になった場合はまず獣医師に電話。突然来院しない
- 新型コロナウイルスに感染してペットを預ける必要がある場合には、感染者が暮らしていた場所に通ってもらわず、他所へ預ける
- ペットを外や人混みへは連れていかないように
- 自分が帰宅した際にはうがい手洗い、入浴、消毒、洗濯など最大限感染リスクを減らす
新型コロナウイルスが猛威を振るっています。ペットへの感染など心配の声もありますが、まずはペットを外や人混みへ出すことを出来る限り避け、人がしっかり予防し、家にウイルスを持ち帰らないように徹底しましょう。
引き続き、獣医師会などの発表に注目していきましょう。