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ディハイドレイテッドチキン(脱水鶏肉)とは
最近耳にするようになってきたディハイドレイテッドチキン。ディハイドレイテッドチキンとはゆっくりと時間をかけて低温で脱水した鶏肉のこと。脱水鶏肉とも訳されます。
一部のメーカーではセールスポイントとしても押していますね!
ディハイドレイテッドチキンは製造コストはかかりますがメリットの多い製法です。
チキンミールと言われる乾燥鶏肉は、高熱で処理した粉末状になった鶏肉です。たんぱく質など一部の栄養素は濃縮されていますが、反対に失われている栄養素もあります。
これらのデメリットをクリアすることを考慮してディハイドレイテッドチキンを使用しているメーカーが出てきました。
たんぱく質効率化(P.E.R)
たんぱく質にはたんぱく質効率化(P.E.R)という値があります。たんぱく質効率化(P.E.R)は以下の計算式で表します。
- たんぱく質効率(PER)=体重増加量/摂取たんぱく質量
この計算式からもわかるように、摂取したたんぱく質でどれだけ体重が増えたかを考えるため、たんぱく質ごとに完全なる同条件で求めることは難しく、必ずしもこの値が正しいかという考えはありますが、基本的にはこの値が高い方が効率よく吸収、活用されてると考えるようになっています。
つまり同じたんぱく質であっても、消化吸収率が違うということです。
ディハイドレイテッドチキンのメリット
できる限り栄養価を壊さない
素材が持っているたんぱく質やアミノ酸を極力壊さずにキャットフード・ドッグフードに使用することができます。
無駄に食べる量を減らせる
効率がいいことで無駄に量を食べることを避けることができます。正しい量で正しい栄養素量を摂取できれば、食べ過ぎることを防ぐことができ、肥満防止や無駄食いによる内臓への負担も減らすことができます。
栄養価の表示量と実際に活用される値のズレが減る
キャットフード・ドッグフードに表示されている栄養価の数値と、猫が食べた後に体内で実際に活用される値にはズレが生じますが、効率がいいということは少しでも表示通りに近づくという利点もあります。
例をあげると植物性たんぱく質などは猫には消化吸収率が低いと言われていますので、数値上はたんぱく質が多く含まれていても、実際に猫の体内で活用されているたんぱく質は非常に少ない可能性があります。
ディハイドレイテッドチキンのデメリット
高温で短時間で作るチキンミール(乾燥鶏肉)と違い、ゆっくりと低温で脱水するディハイドレイテッドチキン(脱水鶏肉)は製造に時間とコストがかかります。
その分販売価格が上がってしまいます。
こうしたこともあってデメリットではありませんが、使用しているメーカーが少ないので選択肢が少ないという点もあります。
今後はディハイドレイテッドチキンを使用するメーカーが増えてきそうですね!
まとめ
- ディハイドレイテッドチキンはゆっくり低温で脱水した脱水鶏肉
- 栄養価を壊さずにキャットフード・ドッグフードに使用できる
- 乾燥鶏肉に比べて製造コストがかかる
- たんぱく質効率化の値が高い
チキンミール(乾燥鶏肉)の一歩先をいく肉原材料としてディハイドレイテッドチキンが出てきました。まだ選べるメーカーは少ないですが、今後使用するメーカーも増えてくると思いますし、より良い製法のペットフードが出てくるのは嬉しいですね!