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ドッグフードの始まり
その昔、ペットフードが出来始めた時はドッグフードもキャットフードも兼用でした。
しかし今あるペットフードの歴史は、長い間人と共に暮らしてきた犬用から始まっています。
まずは以下記事をご覧下さい。
ドッグフードとキャットフードの分岐
上記記事の通り、ペットフードの歴史は犬ありきで始まり、徐々に犬用と猫用が分岐されていきました。これには以下のような理由があります。
- 最も大きな理由は、犬と猫では体内で作れる栄養素に違いがあり、必要な栄養素が違ったこと
- 猫はほとんどの猫種で体の大きさが変わりませんが、犬は犬種によって大きさが違い、摂取する量に違いが見られることから、猫用とも兼用にすることは難しかったこと
犬は雑食で比較的なんでも食べることが出来たので、ドッグフードはナチュラルフードといった自然派の原材料を使用する流れへシフトしていきました。
そこから種類毎の体の大きさなど特徴の違いから、犬種毎に設定したドッグフードも出てきました。
チワワとドーベルマンでは全く体の作りが違いますもんね!
これに対し、猫用はナチュラルフードからグレインフリーフードへと猫の特性に特化したものへと進んできます。
こうして犬と猫が少しずつ枝分かれしていきましたが、根本的な部分は共通で考えられています。
ドッグフードの細分化
ドッグフードは徐々にナチュラルフード(自然派の原材料を使用したドッグフード)の流れとなり、その後にヒューマングレード(人が食べられる品質の原材料)という言葉が使われるようになってきました。
このナチュラルフードが現在の基本のドッグフードとなっています。
そこから更に細分化され、犬種別や体格別(小型犬用、中型犬用、大型犬用)に分かれるようになってきました。
反対に今までもありましたが、1種類で全犬種、全年齢に対応するドッグフードも増えてきました。
犬種毎や体格によるドッグフードの違い
犬種毎や体格の違いは大きく分けて3つあります。
- 肌、毛並み
- 体格
- 先天性の病気のサポート
長毛種と短毛種では毛並みや肌へのトラブルに違いがありますので、こうした点に着目しています。
体格に合わせた粒の大きさ
また、大型犬の場合は粒が小さすぎると食べにくいため、大粒にしたりと体格に合わせた形状になっています。
先天性の病気を持つ種のサポート
また、犬種によって先天性のものだったり、患いやすい病気がありますので、そのサポートを狙ったフードが存在しています。
全年齢、全犬種類対応のフードも充実してきた
犬種や体格が違っても、基本的な栄養素は基本同じなので、全年齢、全犬種対応のドッグフードを作ることができ、今までもあったのですが、より増えてきました。
なぜ昔に戻るような流れがあるんですか?
これは製造方法の向上や、原材料の品質アップにより、より良いものを容易に作れるようになった結果です。更に1種類で済むことが飼い主にとっての利便性も非常に高いためです。
形状は小型犬に合わせられる
全犬種対応のフードの場合は、小型犬に合わせた形状になりがちです。小型犬の場合、大粒は食べにくい、食べられないなど物理的な問題が生じるためです。
大型犬が小粒のドッグフードを食べる場合はこぼしやすいというデメリットがありますが、食べられれば問題はありません。
今後の流れ
EUでは2022年に医薬品入りのドッグフードが販売できるようになる!?
EUでは2022年1月28日からドッグフードに医薬品を入れることができるようになる予定だということです。これは欧州の工場スタッフから得た情報です。
参考:https://ec.europa.eu/food/animals/health/veterinary-medicines-and-medicated-feed_en
ドッグフードに薬が入ってるってことですか!?
そうなんです。薬を入れたドッグフードを作ることができるようになることで、総合栄養食、療法食、更にその上の薬用食とでもいいましょうか、薬用ドッグフードが発売されるようになります。
これはメディカルな分野では大変大きな意味を持ってくるのではないでしょうか。
ただし、EUではこのフードを与えるためには獣医の処方箋が必要としています。
日本でも現在の法律から一般的に販売出来るものではなく、現在の動物用医薬品や動物用医薬部外品のように、薬剤師であったり獣医師が販売出来るものとなる可能性が高そうです。
まとめ
- ペットフードはドッグフードから始まった
- キャットフードはドッグフードと兼用でスタート
- 犬と猫の特性に合わせて別々に作られるように
- 製造技術の向上や、原材料の品質向上により全年齢全犬種対応も増えてきた
- EUでは数年内に医薬品入りペットフードの発売ができるようになる予定
まさかの医薬品入りペットフードが販売される流れであることに驚きました。でも今のペット環境の変化を考えると、こうした流れになっていくことは当たり前のことなのかもしれません。
ドッグフードの歴史を学びつつ、未来についても考えていけるようになりたいと思いました。