ファインペッツ突然の破産による極ドッグフードの代替品探しについて

最近ファインペッツの株式会社エブリワンズ様が閉業(破産)されたとのことで、弊社宛にファインペッツのユーザー様からご相談をいただくことが大変多くなっています。

弊社商品とファインペッツ様の商品は似ている部分はあると言えますが、ファインペッツ製品は他社では類を見ない超高たんぱく質製品ですので代替品を探されている方は難儀されているのではないかと思います。

ここでは前もってご参考いただけるように、弊社商品とファインペッツ社の商品の類似点を紹介したいと思います。

ファインペッツは生産国がオーストラリア、オランダ、スペインと3回変わっていますので、最後のスペイン産で確認していきます。

KIWAMI ULTIMATE FORMULA(極アルティメットフォーミュラ) ドッグフード

  • 鶏やアヒルは放牧
  • 成長ホルモンや抗生物質を使用しない
  • フラクトオリゴ糖やマンナンオリゴ糖といったプレバイオティクスを配合
  • グルコサミン・コンドロイチンを配合
  • エネルギー源として最適なポテトやキャッサバを使用
  • フィッシュオイルや亜麻仁の添加により皮膚や被毛の健康維持
  • AAFCO (米国飼料検査官協会)FEDIAF(欧州ペットフード工業会)の2つの認定を受け、世界に認められた理想のペットフード

AAFCOやFEDIAFは認定機関ではないので、認定を出すことがありませんので、2つの認定を受けたという記述は事実と異なる可能性があります

原材料

アヒル肉、鶏肉、ポテト、エンドウ豆、鶏脂、キャッサバ、イナゴ豆、鶏肉タンパク質、ビール酵母、ビートパルプ、リンゴ、フィッシュオイル、亜麻仁、フラクトオリゴ糖、マンナンオリゴ糖、海藻類、グルコサミン、ユッカシシゲラ、コンドロイチン硫酸、タイム、カモマイル、フェンネル、エキナセア
※肉類原材料は、一般的なドッグフードの乾燥肉類原材料ではなく、生肉をフレッシュなまま使用して、工場で加工しております。
※天然由来成分で酸化防止済み

栄養成分

粗蛋白質 37%、粗脂肪分 17%、粗灰分 9%、粗繊維質 2.5%、カルシウム 1.5%、リン分 1%、オメガ3 0.4%、オメガ6 2.5%、代謝エネルギー量 407kcal/100g

ビタミン・ミネラル(1kgあたり)

ビタミンA 22,000IU、ビタミンD 1,500IU、ビタミンE 350IU、タウリン 1,100mg、L-カルニチン 200mg、銅(硫酸銅)5mg、銅(銅アミノ酸キレート)5mg、マンガン(酸化マンガン)50mg、亜鉛(酸化亜鉛)100mg、鉄(硫酸鉄)50mg、亜鉛(亜鉛アミノ酸キレート)10mg、ヨウ素(ヨウ化カリウム)4mg、セレン(亜セレン酸ナトリウム)0.3mg

一日当たりの給餌量の目安

年齢・体重別参考給餌量
2-3ヶ月3-6ヶ月6-12ヶ月12ヶ月-
1kg / 35-50g2kg / 50-70g2kg / 35-55g2kg / 20-24g
2kg / 60-90g3kg / 65-95g3kg / 50-70g4kg / 40-48g
3kg / 85-100g4kg / 85-120g5kg / 75-105g6kg / 60-72g
4kg / 105-150g5kg / 100-140g10kg / 125-180g8kg / 80-96g
5kg / 125-175g7kg / 125-185g15kg / 170-245g10kg / 100-120g
6kg / 140-200g8kg / 140-200g20kg / 210-300g15kg / 150-180g
7kg / 160-250g10kg / 155-235g25kg / 240-350g20kg / 200-240g
8kg / 175-250g12kg / 190-275g30kg / 285-410g25kg / 250-300g
9kg / 190-275g15kg / 225-275g40kg / 355-505g30kg / 300-360g
10kg / 205-300g25kg / 330-475g50kg / 420-600g

設計給与量があまりにも少なすぎる

KIWAMI ULTIMATE FORMULA(極アルティメットフォーミュラ) ドッグフードを総合栄養食として考慮した場合、5kgの成犬時(12ヶ月以上)で概ね給与量が55g程度です。

しかし100g中407kcalの極で給与量が55gの場合、カロリーは223.85kcalとなります。

しかし犬のライフステージが避妊去勢なしの場合、一般的な計算式での必要カロリーの基準が421kcalです。

するとファインペッツ 極は背面に記載の給与量では給与カロリーが大幅に少ない設計です。

弊社のウィリアムドッグフードの場合、成犬5kgで給与量が100g必要です。397.8kcal/100gの商品ですので、計算上はカロリーが397.8kcalとなり、基準と比較すると少し摂取カロリーを抑えた設計となっていることがわかります。

成犬5kgの場合総合栄養食の基準との差評価
総合栄養食の基準421kcal0
ファインペッツ 極223.85kcal-197.15kcalカロリー給与量が低過ぎる
ウィリアムドッグフード397.8kcal-23.2kcalやや低カロリー設計

高タンパクなのに給与量が少なすぎてたんぱく質摂取量が少ない

KIWAMI ULTIMATE FORMULA(極アルティメットフォーミュラ)の給与量を55g、ウィリアムドッグフードの給与量を100gとして考えた場合で比較してみます。

  • 極のたんぱく質摂取量:20.35g
  • ウィリアムのたんぱく質摂取量:26.5g

結果的にウィリアムの方が多くのたんぱく質を摂取することになります。

ファインペッツ 極は給与量が少なすぎる

本来給与量を計算する場合、基本の計算を行った後に犬猫のライフステージに合わせた係数をかけなければいけません。

5kgの成犬で係数をかけない場合234kcalとなりますので、ファインペッツの223.85kcalは違い値なるため、ファインペッツ 極の給与量はこの係数をかけない場合は近い数値となっています。もしかしたら係数をかけ忘れたのではないか・・・という懸念も感じられますが、実際は高たんぱく質であることで、この差を補える計算となっているのかもしれません。

KIWAMI ULTIMATE FORMULA(極アルティメットフォーミュラ)とウィリアムドッグフードとの比較

成分比較

成分ファインペッツ 極ウィリアムドッグフード
粗たんぱく質37%26.5%
粗脂肪17%19%
粗繊維2.5%5.2%
粗灰分9%10.1%
オメガ6脂肪酸 2.5%2.0%
オメガ3脂肪酸0.4%0.3%
カルシウム1.5%1.2%
リン1.0%1.0%
カロリー100gあたり407kcal397.8kcal

たんぱく質以外は比較的近い製品であると考えていいように思います。

原材料比較

ファインペッツの訴求点ファインペッツ 極ウィリアムドッグフード
主要原材料アヒル肉、鶏肉鶏肉
肉の素材生肉生肉、ディハイドレイテッドチキン
ハーブユッカシシゲラ、タイム、カモマイル、フェンネル、エキナセアビルベリー、カウベリー、ペパーミント、リンゴ、ヒヨコ豆、ニンジン、トマト、シナモン、ムラサキウマゴヤシ、ローズヒップ、カモミール、イラクサ、アニス、フェヌグリーク、マリーゴールド、ユッカシジゲラ、海藻、オレガノ、セージ、マジョラム、タイム、クランベリー、スピルリナ、パセリ、ナシ、ブルーベリー、マルベリー、タピオカ、オレンジ
プレバイオティクスフラクトオリゴ糖、マンナンオリゴ糖マンナンオリゴ糖&βグルカン
関節ケアグルコサミン、コンドロイチングルコサミン、コンドロイチン
皮膚、被毛フィッシュオイル、亜麻仁フィッシュオイル、亜麻仁

 

主要原材料

アヒルの違いがありますが、近い種類です。また極は生肉をフレッシュなまま使用して、工場で加工としていますが、この場合、加工で水分が大幅に減ってしまうので、加工後は全体に対する割合が減ってしまいます。また乾燥肉やディハイドレイテッドチキンの方が栄養が凝縮されている一面があるため、加工による変化が少なく、成分値を一定に保つ効果が期待でき、安定した商品に繋がります。

成長ホルモンや抗生物質を使用しない

EUでは病気になった鶏などに抗生物質を使うことがありますが、それは周りの鶏に感染させないためです。そして抗生物質使用された鶏は使用しないとしている工場が多いように思います。これは製品で何か起こった場合を考慮すると工場側でもリスクヘッジになるためです。

ファインペッツ 極、ウィリアムドッグフードの両製品で使用されていません。

ハーブ

極はFRESH HERBを売りにし、ユッカシシゲラ、タイム、カモマイル、フェンネル、エキナセアといった食材が使われていますが、ウィリアムドッグフードの種類は圧倒的です。種類が多ければ良いというわけではありませんが、総合してもウィリアムに軍配が上がるのではと考えます。

皮膚被毛や関節への配慮

これらは使用している原材料が近いので配合量まではわかりませんが、同程度の可能性があります。

圧倒的に違う価格

全体的に方向性はウィリアムドッグフードに近い傾向にありますが、圧倒的に違うのは価格です。

  • ファインペッツ 極 8,900円(税込)/1.5kg
  • ウィリアムドッグフード 4,477円(税込)/1.8kg

ウィリアムドッグフードは用量が多いにも関わらず半額近い価格です。給与量が倍なので単純比較はできませんが、先の通り、計算上はファインペッツの給与量が少なすぎますので、本来であればあまり給与量は変わらないはずです。

マッサンペットフーズでは発売以来、必死に値上げをしない取り組みをしています。今まで200円の値上げ1回のみです。実際のところは発売開始からコロナ禍や戦争、円安により、原価は数倍になっていますので、200円の値上げでは全く意味がないほど足りていません。

これに加えて現在対ユーロで過去に類のない更なる円安が進行しており、ファインペッツ 極の価格が高いかというと、運営次第ではその位の価格になるだろうとも思います。

これは工場を変えていったからというのも大きな理由のひとつです。私たちは最初に契約した価格がありますので、そこから徐々に上がっていきましたが、今から新規に契約すると最初からもっと高い価格になってしまうことは十分に考えられます。

価格が抑えられて、適正な成分値であればウィリアムドッグフードはおすすめできる代替品と言えるのではないかと思います。

ウィリアムドッグフードはこちら

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新婚さんで妊娠中。子どもができたことをきっかけに家族の健康について考え、10歳を超えた愛犬愛猫の健康も考えるようになった。現在犬猫の食事について勉強中!

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10匹以上の猫を飼っているお酒が好きな元気なおじさん。大量のキャットフードを購入することもあり、安価でありながら安全なキャットフードを探している。
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