犬と猫は全く違う妊娠、出産期
妊娠4週まではあまり変化がない
犬は基本的に受胎したあと4週頃までは食事摂取量も体重も大きく増えないため気付かない場合があります。
受胎後4週頃に一過性の食事摂取量が低下することがあります。妊娠徴候です。
そのもし気付かなくてもその時に妊娠に気付けるかと思います。食事摂取量も4週を境に増えていきます。
ただ出産直前はもう一度食事摂取量が下がる傾向にあります。
出産後は食事摂取量が急激に上がる
無事に出産を終えた後は食事摂取量が一気に増えますが、体重は出産してから5週間位は減少を続けます。食べても食べても太るどころか痩せていくイメージです。
授乳期はそれほどに要求エネルギー量が高い時期です。
それだけの食事を食べても体重が減ってしまうんですね。見てると心配になりそうです。
犬の摂取カロリー量をおさらいしよう
犬のエネルギー要求量
4ヶ月未満 | 3.0 × PER | |
4~9ヶ月 | 2.5 × PER | |
10~12ヶ月 | 2.0 × PER | |
去勢・避妊していない成犬 | 1.8 × PER | |
去勢・避妊済みの成犬 | 1.6 × PER | |
肥満傾向 | 1.4 × PER | |
高齢 | 1.4 × PER | |
妊娠中 | 1~4週 | 2.0 × PER |
5~6週 | 2.5 × PER | |
7~8週 | 3.0 × PER | |
授乳中 | 4~8 × PER |
妊娠中よりも授乳中が8.0ですから圧倒的に要求エネルギー量が高くなっています。
妊娠中の方がエネルギーが必要そうなのに、より必要な時期は授乳中なんですね!
妊娠中も大きいエネルギー量を必要としますが、子犬・成長期の犬とほぼ変わりがありません。最も多いのは授乳中です。
やっぱりおっぱいを上げるというのは大きなエネルギーを使うんですね。
それだけではありません。子犬を産んだことによる母犬の消耗を考えなくてはいけません。
8.0×PERで考えると犬自身や生活スタイルにもよりますが、自由菜食採食で与えてもいい位の場合もあるように思います。
因みに冬に長い距離をソリを引く犬の要求エネルギー量は9.0 × PERと言われています。要求エネルギー量からとてつもないエネルギーを消費することをうかがい知ることができます。
まとめ
- 犬の妊娠期は9週程度
- 妊娠4週頃まであまり変化がない
- 4週頃に食事量が減ることをきっかけ(妊娠徴候)に体重も食事量も増え始める
- 出産直前に食事量が減る
- 出産後は急激に食事量が増えるが、出産してから5週間位は体重は下がり続ける
- 要求エネルギー量は授乳期が最も高く、4~8×PERとなる
妊娠期よりも授乳期に大きな要求エネルギーがあることがわかりました。