ガラクトオリゴ糖とは
ガラクトオリゴ糖とは難消化性オリゴ糖の一種で、大腸まで届いてビフィズス菌の増殖を促進する、人用ではヤクルトなどで有名なプレバイオティクスのひとつです。
主に人の場合はビフィズス菌など、猫の場合は腸球菌(エンテロコッカス属)が効果的であると言われています。
しかしガラクトオリゴ糖が猫の体内環境に変化を与えることがわかってきました。
猫とガラクトオリゴ糖の試験結果
一般家庭で飼養される猫25匹を対象に、0.5g/日を8週間与えた場合、4週で糞便中の酢酸、プロピオン酸、酪酸の増加、8週でビフィドバクテリアシエの増加、8週と12週(接種終了後)で血清中フェニル硫酸が低下を示した。
病原体の増殖を阻害するプロピオン酸や酢酸の増加
ビフィドバクテリアシエが増加したことによって、ビフィドバクテリアシがガラクトオリゴ糖を利用して酢酸をプロピオン酸、酪酸を産生したと考えられます。
プロピオン酸、酢酸は病原体の増殖阻害や粘膜免疫の維持、免疫調整などの健康維持に重要な役割を果たすと言われ、ガラクトオリゴ糖を摂取することで有益な変化が起こっていると捉えることができます。
尿毒素の減少による腎臓負荷の軽減
本研究によって腸内環境の変化によって血中尿毒素の低下を起こしたと考えられます。
尿毒素の蓄積は腎臓に負荷を与えるため、ガラクトオリゴ糖の摂取によって腸内細菌叢に変化を与え、尿毒素の減少することによって腎臓の負荷軽減が期待されます。
参考:一般家庭で飼養される健康なネコに対するガラクトオリゴ糖の機能性評価
キャットフードとガラクトオリゴ糖
ペットフードにはマンナンオリゴ糖が使われることが多いように思いますが、ガラクトオリゴ糖も使われます。ウェットフードでは特に多いかもしれません。
ガラクトオリゴ糖の入ったおやつのウェットフードを与えてみるというのもひとつの食育に繋がるかもしれませんね。
ただ乳酸菌は多く与えるとお腹を緩くする可能性がありますので、適度に与えてみると良いと思います。