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キャットフード・ドッグフードに使われる原材料
キャットフード・ドッグフードに使われる原料は穀類をはじめ、イモ類、デンプン類、糖類など多岐にわたります。私たちが愛犬・愛猫に与えているキャットフード・ドッグフードに含まれる原材料は、あくまでこれらの中のごく一部であることを知っておきましょう。
各原材料の紹介は今度にして、ここでは使用される原材料を一気に紹介していきたいと思います。大学で講義をされている方のお話、文献を参考にしています。
合わせてこちらの記事もご覧ください。
穀類
トウモロコシ、マイロ、小麦、大麦、玄米、燕麦、小麦粉、パン粉、米粉、コーンフラワー、オートミール、米ぬか、小麦ふすま、小麦胚芽、大麦ぬか、グルテンフィード、小麦グルテン、コーングルテンミールなど
トウモロコシ、小麦、大麦、オートミール、コーングルテンミール等はキャットフード・ドッグフードの原材料表示でよく見かける穀類だと思います。
その他に例えばコーングルテンミールはトウモロコシのグルテン(タンパク)を濃縮、脱水、乾燥したもので、トウモロコシの一部分です。このように小麦の胚芽やぬか、ふすまなど米やトウモロコシ自体ではなく、その中の一部もよく使われています。
イモ類
サツマイモ、ジャガイモなど
ほとんどのキャットフード・ドッグフードにはこの2種類の両方、もしくはどちらかが入っているのではないでしょうか。グレインフリーでは食物繊維はこれらのイモ類から稼ぐことも多くなりました。
またキャットフード・ドッグフードには大なり小なり必要と言われている可溶無窒素物を含んでいます。
またデンプンはドライフード製造時のドライフードの形を作るための貴重な成分としての役割もあります。
デンプン類
コーンスターチ、ポテトスターチ、タピオカスターチ(キャッサバ)、サツマイモ、ジャガイモ、こんにゃくなど
デンプン類としてコーンスターチやポテトスターチが使われます。例えばコーンスターチはコーン(トウモロコシ)から取り出したデンプンです。この副産物としてコーングルテンミールができます。
※イモ類でも紹介したサツマイモやジャガイモも含みました。
糖類
砂糖、グルコース(ブドウ糖)、フルクトース(果糖)、異性化糖、オリゴ糖類、水飴、シロップ、糖蜜、蜂蜜など
キャットフード・ドッグフードに砂糖が直接配合されたものは見たことがありませんが、オリゴ糖が配合されることは良くあります。
種実類
アーモンド、栗、ゴマ、落花生など
ペットフードの使われているか定かではありませんが、ラビットフードでも見られるひまわりの種や、カボチャの種、銀杏、クルミなどもこの種類に属します。
豆類
エンドウ豆、ひよこ豆、大豆、脱脂大豆、大豆ミール、きな粉、大豆粉、おから、空豆、小豆など
大豆は大豆アレルギーも考えられるので最近は少なくなってきましたが、貴重なタンパク源として豆類は頻繁に使われています。
特にアレルゲンになりにくいエンドウ豆、ひよこ豆を使用しているメーカーが多いようです。
野菜類
ニンジン、キャベツ、グリーンピース、カボチャ、ブロッコリー、レタス、大根、トマト、きゅうりなど
キャットフード・ドッグフードには余り見られない食材もありますが、ニンジンやトマトは配合しているものもみられます。
果実類
リンゴ、バナナ、パイナップル、ナシ、オレンジ、ブルーベリー、ビルベリー、カウベリー、パッションフルーツなど
ブルーベリーなどのベリー類は比較的多く見る原材料です。またリンゴやナシもよく配合されています。
この果実類の配合でも各社がオリジナリティを出しています。
キノコ類
マッシュルーム、エノキ、椎茸、シメジなど
キャットフードではあまりみかけないキノコ類。ドッグフードでは見られますね。
藻類
ノリ、昆布、わかめ、ひじき、クロレラ、スピルリナ、寒天、カラギーナンなど
注目はスーパーフードとも言われているスピルリナ。注目の食材としてキャットフード・ドッグフードでも配合があります。
魚介類
マグロ、カツオ、アジ、イワシ等の魚類、エビ、カニ、タコ、イカなどの甲殻類及び軟体動物、ホタテ、サザエなどの貝類、フィッシュミール(魚粉)及びフィッシュエキスなど
イカなど犬猫には食べられないものもありますが、ペットフードには多くの魚介類が使用されてきました。キャットフード・ドッグフードでは魚類と魚粉、エキスの使用が多いです。
肉類
牛肉、豚肉、鶏肉、羊肉、ウサギ肉、鹿肉、七面鳥肉、など畜肉、鳥肉および副産物、加工品。ミートミール、ミートボーンミール(肉骨粉)、チキンミールなどのレンダリング物
日本で一番人気なものは鶏肉です。獣肉はあまり種類は多くありませんが、世界的には鹿肉やウサギ肉など日本では変わっていると思われるものもよく使用されています。
注意すべきもののひとつにレンダリング物として家禽ミールがあります。ミートミールやボーンミールは牛由来のものは使えません。
卵類
鶏卵、アヒル卵、ウズラ卵など
卵は生物にとって非常にバランスのいい原材料です。キャットフードでも乾燥全卵がよく使用されています。
乳類
全脂乳、脱脂乳、全脂粉乳、ホエー、チーズ、バター、クリームなど
猫の場合は乳糖が分解できない猫も多いため、乳製品は下痢になる可能性も高く、キャットフードには使用されていないかもしれません。
ヨーグルトなら与えても大丈夫と紹介しているところもありますが、基本的にはヨーグルトも同じ扱いで、乳糖不耐症で下痢になる可能性があります。
油脂類
<動物性油脂>牛脂(タロー)、豚脂(ラード)、鶏脂(チキンオイル)、魚油(フィッシュオイル)、バターなど、<植物性油脂>大豆油、ごま油など、<脂肪酸>リノール酸、リノレン酸など
動物性油脂は嗜好性を高めたり、フードの形を整えるために必要なものとして使用されます。
脂肪酸は重要な栄養素です。オメガ6脂肪酸(リノール酸)やオメガ3脂肪酸(α-リノレン酸)などがあります。
紹介した原材料の注意点
紹介したものはあくまでペットフード全般で使われている原材料です。このためイカのように犬猫は食べてはいけないものも紹介していますので注意してください。
代表的なものを紹介するだけでもこれだけの種類があり、また犬や猫、うさぎ、ハムスターなどそれぞれの動物に合わせたフードが作られています。
食品添加物
この他に食品添加物が加えられます。ビタミン類、アミノ酸類、ミネラル類、甘味料や調味料、保存料などがあります。
まとめ
- 大まかに15類から配合されている
- 多くの種類から各種別に合わせた原材料が使われている
- この中から自社フードに特徴を持たせている
一気にキャットフード・ドッグフードに使用されている原材料と分類を紹介してもらいました。これにさらに添加物が加えられ、現在のキャットフード・ドッグフードの形になっているのですね。