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極少量しか含まれていない原材料の意味は
時々極少量しか含まれていない原材料は意味がないのでは?という話になるときがあります。
それではわかりやすくご飯で話してみます。
ふりかけ少し位の影響
ご飯一膳が2,000~3,000粒と言われています。少なめにみて2,000粒で見てみましょう。
配合量が0.1%の原材料
例えば0.1%しか含まれていない原材料の場合、2粒分に相当します。これを例えば2粒分のふりかけと考えると多少は味を感じる程度は配合されていると想像できるかもしれません。
配合量が0.01%の配合量
これが0.01%程度となると0.2粒となります。この場合、例えば凄い辛い液体1滴位と考えると味に変化は与えられるかもしれませんが、キャットフード・ドッグフードの原材料にそれほど強烈なものはありません。
このため味に変化はないと思いますが、毎日摂取することを考えると少なからず影響してくるのではないでしょうか。
配合量が少ないものも全て合わせると全体の数%になる
少ない配合量のものであっても少ない配合量のものを全て合わせると数%になります。
例えば七味は七種類を調合したものです。これがご飯一膳の2%位、上記の計算だとご飯粒40粒程度が七味になったらどうでしょう。かなりの違いを感じられるのではないでしょうか。
さすがに七味とキャットフードの配合では加熱処理などもされるので決して同じではありませんが(笑)こうした考えをしてみると、決して侮れないものであることは想像できるかと思います。
毎日摂取するということを考えると極少量の配合でも影響があると考えてもよさそうですね!
高温処理をしてもなくなってしまうわけではない
高温で製造するなら極少量のものだと製造時になくなってしまったりはしないんですか?
火で燃やすわけではありませんが、加熱はされますので栄養分の損失はあります。しかし原材料そのものがなくなってしまうわけではありません。
七味を加熱しても六味になるわけではなく、あくまで七味です。このように0.1%など少量配合のもの1つだけで考えるとなくなってしまうようなイメージが沸きますが、実際には混ざっていますので、七味を加熱しても七味は七味、という考え方の方がイメージは近いように思います。
配合量が少ない原材料の見分け方
だいたいのキャットフード・ドッグフードはメインとなり得る原材料で60~80%位を占めます。残りの20~40%位に次点となる原材料とその他の原材料が含まれています。だいたい肉類、穀物、豆類、芋類、オイルや油脂類で90%以上になるのが一般的です。
野菜やハーブなんかは少量なんですね。
例えば以下のような原材料のキャットフードがあるとします。
魚60%、サツマイモ、インゲン豆、サーモンオイル、ひよこ豆、ミネラル、ビタミン、亜麻仁、バナナ、リンゴ、カボチャ
この場合、魚、サツマイモ、インゲン豆、サーモンオイル、ひよこ豆で90%以上を占めていると予想できます。
一概には言えませんがミネラル、ビタミンなどの栄養添加物より下に表示されているのものはかなり配合量が少ないはずです。
亜麻仁、バナナ、リンゴ、カボチャですね。
メインになり得る原材料はだいたい決まっていてキャットフードごとに極端に変わる物ではありません。
このためこれら少量の原材料がこのキャットフードの特色のひとつで、アクセントとして配合されているものとみると良さそうです。
上記でいう七味みたいなものでしょうか。つまりそれだけ少ないものでも十分に猫が好き嫌いを表す要因にもなります。
例題からみるペットフードの特色
さきほどのキャットフードを例題にあげると、このフードの特色は魚系のキャットフードであることと、亜麻仁、バナナ、リンゴ、カボチャから得られる効能といえます。
亜麻仁 | αリノレン酸、リグナン、食物繊維 |
バナナ | カリウム、マグネシウム、リン、マンガン、ビタミンB6、ナイアシン |
リンゴ | ビタミンA、C、カリウム、ペクチン、クエン酸 |
カボチャ | カリウム、ビタミンB1、B2、C、E、食物繊維 |
魚系のキャットフードはオメガ3脂肪酸が豊富ですが、更に亜麻仁でオメガ3脂肪酸をプラスしていると考えられますね。
バナナは非常に豊富な栄養素を含んでいますので、トータルで考えられると思います。
リンゴは抗酸化作用の高い栄養素が豊富です。カボチャは豊富なビタミンを考えての配合ではないかと考えられます。
こんな感じにペットフードの特色を考えてみるといいんですね!
相互作用なんかもありますから、悩んだら見てみてはいかがでしょうか。
まとめ
- 配合量が少なくても毎日食べるものなのでとても重要
- 極少量の原材料でも影響がある
- 栄養添加物より下に書かれている原材料は配合量が少ない
- 配合の少ない原材料でキャットフード・ドッグフードの特色も付けられる
キャットフード・ドッグフードは毎日食べるものなので少量しか含まれていない原材料でも大きな影響があることがわかりました。また、少ない原材料でキャットフード・ドッグフードの特色も見えてくるようです。迷ったときには細かい原材料も確認してみるようにしましょう。