肉骨粉とは
肉骨粉とはミートミールの骨入りと考えてもらえればほとんど違いがありません。ほとんどというのは骨が入る分、AAFCOで定められた成分値に多少違いがあるからです。
Meat and Bone Meal is the rendered product from mammal tissues, including bone, exclusive of any added blood, hair, hoof, horn, hide trimmings, manure, stomach and rumen contents except in such amounts as may occur unavoidably in good processing practices. It shall not contain extraneous materials not provided for by this definition.…. {the definition goes on to include the required mineral specifications and required nutrient guarantees}…..If the product bears a name descriptive of its kind, composition or origin it must correspond thereto.
Similar to “meat meal,” but can include added bone in addition to what is normally found in whole carcasses.
出典:AAFCO
「肉骨粉は正しい処置で取り除けないほどの量は除き、血液、毛、蹄、角、皮、糞、胃及び第一胃の内容物を除いた、骨を含む哺乳類の組織から作られたレンダリングされた製品です。この定義で規定されている以外のものを含んではいけません(定義には必要なミネラルや栄養素の保証を含みます)。
製品が種類や部位、または起源を表す名前がある時はそれに対応する必要があります。ミートミールに似ていますが、枝肉に付いているものに加えて、骨を追加することができます。」
このように肉骨粉(ミートボーンミール)はミートミールとほとんど同じで、骨を追加することができる点が違いです。
肉骨粉の違う規定
肉骨粉は牛、豚、鶏から食肉を除いたあとのくず肉、脊髄、骨、内臓、血液などを加熱処理の上、油脂を除いて乾燥、細かく砕いて粉末としたもの
出典:Wikipedia
多くの方が参考にしているWikipediaではくず肉、脊髄、骨、内臓、血液を含むと書かれています。元々はくず肉や骨を粉砕して肥料として使用していたのが始まりのようです。
日本では現在牛由来の肉骨粉は飼料としても使用できず、焼却処分かセメントへの再利用が行われています。
このように肉骨粉には世界的に明確な決まりがありません。
高熱処理、化学殺菌処理に抵抗性を示したプリオン
肉骨粉はミートミールに骨を含んだものです。ミートミール、ミートボーンミールのレンダリングプロセスでは「病気の原因となる細菌を壊すように設計されています」と定義されています。この設計の基本が加熱処理です。原材料を高温で処理することで殺菌を行います。原材料の状態次第では化学殺菌処理が行われることもあります。
この高温殺菌処理、化学殺菌処理のどちらにも抵抗性があり、死滅しなかった病原体がプリオンです。
プリオンは狂牛病の原因となる病原体です。こうして製造された飼料にはプリオンが含まれていて、プリオンに汚染された飼料を食べた牛が狂牛病になり、狂牛病が大流行してしまった経緯があります。
つまりプリオンのようにまだ見つかっていない、殺菌できない病原体があるのではないかという不安も残っています。
特定危険部位
日本では脳、脊髄、背根神経節を含む脊柱、回腸遠位部、眼球、扁桃が狂牛病の特定危険部位として指定されています。
肉骨粉では骨を含んでいいということになっていますので脊柱などが含まれる可能性も高くなります。
世界で統一された定義はない
AAFCOの定義では肉骨粉は「血液、毛、蹄、角、皮、糞、胃及び第一胃の内容物を除いた」ものですが、世界的には特定危険部位が含まれていないと言い切ることはできません。
牛由来の肉骨粉は狂牛病の主な原因として日本では使用が制限されています。
まとめ
- 肉骨粉はミートボーンミールと言われる
- 肉骨粉はミートミールに骨を加えたもの
- 狂牛病の原因と言われ、牛由来の肉骨粉は使用が制限されている
- 肉骨粉の世界的な基準はない
狂牛病の原因と言われた肉骨粉。特定危険部位が含まれていればミートミールでもその危険性があるということですね。ミートミール、ミートボーンミールが使用されている場合には製造国などをチェックしてみるといいかもしれません。