ペットフードに使われる米粉とは。増粘剤としての安全性と栄養効果について

ペットフードに使われる米粉とは

米粉は米を粉砕して細かい粉状にした食品素材で、原料はうるち米またはもち米です。

一般的な製法には、乾式粉砕と湿式粉砕の2種類があり、湿式粉砕された米粉のほうが粒子がより細かく均一で、粘性に優れていることが知られています。ペットフードに使用される米粉は、この性質を活かし、製品の質感向上や形状維持、そして食感の最適化に用いられることが多くあります。

キャットフード・ドッグフードにおける増粘剤としての新たな選択肢

天然素材の増粘剤

米粉が増粘剤として評価されている一番の理由は、天然素材であるという点です。正しい使い方や正しい知識のあるなしに関わらず、添加物が忌諱されてる昨今、メーカー側もなんとしても添加物を使わないようにと自然由来の原材料を使用するようになってきました。

「国産原料」や「無添加」を打ち出すブランドの場合はイメージ戦略の一環としても機能します。

自然の素材そのものの増粘剤は多くなく、ウェットフードやピューレのような粘度が必要で増粘剤を使う商品は米粉が使われることが多くなりました。

低アレルゲン食材

米は低アレルゲン食材であり、グルテンを含まず、小麦アレルギーへの懸念も小さいため、代替的な増粘成分として非常に重宝されています。

化学処理を行わないシンプルな加工工程

米粉は化学処理を必要としないシンプルな加工食品であることも安心感を高めています。

「米粉」という分かりやすい表記は、購入の意思決定において安心感を与える要素にもなります。

米粉の栄養的特性による犬と猫の違い

米粉自体は炭水化物が主成分ですので、エネルギー源として優れています。

特に犬にとってはエネルギー供給源として活用できますし、米粉には微量ながらビタミンB群やミネラル分も含まれており、体調維持や代謝のサポートにも効果的です。

ただ猫は炭水化物を多く必要としないため、キャットフードではあくまで増粘や水分保持の役割にとどめ、栄養には影響が少ないように構成するのが良いかと思います。

グレインフリーではない

もし愛犬愛猫がレインフリー製品を好んでいる場合は、米粉を使用した商品は相性の悪いものになってきます。

例えばしっかりしたパティタイプの場合は米粉を5%以上使用することもあるかと思いますので、例えば10%使用した場合には原材料としての米の影響度が高まってきます。

米アレルギーでなく、飼い主もおやつ程度の量は気にしないということであれば補助的に使用することはなんら問題はないと思いますが、グレインフリーにこだわりたい場合には寒天など他の自然由来の増粘剤を使用したウェットフードやピューレを探すということも選択肢となるのではないでしょうか。

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スギさん

新婚さんで妊娠中。子どもができたことをきっかけに家族の健康について考え、10歳を超えた愛犬愛猫の健康も考えるようになった。現在犬猫の食事について勉強中!

エノおじさん

10匹以上の猫を飼っているお酒が好きな元気なおじさん。大量のキャットフードを購入することもあり、安価でありながら安全なキャットフードを探している。
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