目次
豊富な栄養素を持つさつまいも
さつまいもといえばあの甘さと食物繊維ですよね。
さつまいもは腸美人になるとも言われ、食物繊維が豊富なことで有名ですね。主成分はでんぷんなどの糖質ですが食物繊維のオリゴ糖を含んでいます。
さつまいものでんぷんは壊れにくく「レジスタントスターチ(難消化性でんぷん)」とも言われ、小腸で消化されずに大腸まで届くため、腸内細菌の餌になることができます。これによってオリゴ糖などの食物繊維のように腸内環境を整える役割を持っています。
その他にもビタミンCやビタミンE、βカロテン、カリウム、カルシウムなどを含む非常に栄養豊富な食材です。さつまいものビタミンCはでんぷんでコーティングされていて熱で壊れにくく、ペットフードでも使いやすい食材です。
抗酸化作用を持つポリフェノールやアントシアニン
皮には抗酸化作用のあるポリフェノールも含んでいます。
その他にも紫芋では同じく抗酸化作用のあるアントシアニンが豊富に含まれています。アントシアニンはがんや生活習慣病にも関係する活性酸素を抑制します。
血糖値上昇の速度を表すGI値が低い食材
さつまいもの種類によっても栄養素に違いがあるんですね!
加工によっても特徴が変わりますよ。例えばさつまいもは血糖値上昇に関係するGI値も低い低GI食品としても知られています。ただし焼き芋にするとGI値が100近くまで高まりますので、低GI値(約50)を保つ蒸したさつまいもがおすすめです。
さつまいもにしか含まれていないヤラピン
さつまいもを切ると白い液が垂れてくるのを触ったことはありませんか?その白い成分がヤラピンです。ヤラピンはさつまいもだけに含まれている特有の成分で腸の蠕動運動を促す効果があります。その他にも胃の粘膜を保護したりと胃腸にとって優しい成分です。
さつまいもは食物繊維だけじゃなく、でんぷんやヤラピンなど総合して整腸作用の高い食べ物なんですね。
じゃがいもと比較されるさつまいも
よくさつまいもはじゃがいもと比較されるのですが、全く違う食べ物ですので比較にあまり意味はありません。
さつまいもはヒルガオ科であり、あさがおやヒルガオの仲間です。じゃがいもはナス科で、ナスやトマトの仲間です。
食べる部分としてもさつまいもは実を食べますが、じゃがいもは茎の部分を食べています。
ヒルガオとナスでは全く違いますね!
ペットフードにおけるさつまいも
ペットフードではさつまいもとじゃがいもがどのように使い分けられているかですが、さつまいもは低GIで血糖が上昇しにくいというメリットもありますが、実はじゃがいもよりも炭水化物が豊富です。
このため量を食べる犬では血糖値が上昇しないようにさつまいもを使用し、犬よりも食べる量が少なく、かつ炭水化物を多く必要としない猫ではじゃがいもを使用するという方法もあります。弊社のウィリアムドッグフード、ロニーキャットフード、エリザベスキャットフードではこのような理由でドッグフードにはさつまいもを、キャットフードにはじゃがいもを使用しています。
また芋類は原材料の中でも多く使われやすい食材のひとつです。このためコストも無視できません。さつまいもはコストが高い原材料のひとつなので、さつまいもではなくじゃがいもを使うペットフードの方が多いように思います。
まとめ
- 食物繊維、でんぷん、ヤラピンなど胃腸に優しい成分が豊富
- 抗酸化作用をもつポリフェノールが含まれている
- 血糖値上昇の速度を表すGI値が低い食材
- さつまいも特有のヤラピンが胃の粘膜を保護したり腸の蠕動運動を促す
- じゃがいもと比較されやすいが全く別の食べ物
- じゃがいもより低GIですが炭水化物は多い
- ペットフードの原材料としてはコストが高い食材
さつまいもは高栄養な食材で、その特徴を生かしてドッグフード、キャットフードで使い分けてみたりできることがわかりました。整腸作用を考えたい時は腸美人のさつまいもが入ったペットフードを選んでみるのもいいかもしれませんね。