目次
戦争によるペットフード価格への影響
現在ウクライナで戦争が起こっています。一刻も早い停戦、終戦を願ってやみません。
戦争の話は大変敏感な内容も含みますので、ここではあくまで「ペットフードに対する影響のお話のみ」したいと思います。
弊社にもペットフードの在庫確保や価格維持について大変多くの心配の声をいただいております。
この戦争は世界中の経済に大変大きな影響を与えています。一国以上の経済活動が停止するということは輸出入を始め、大変多くの影響があります。
現在世界では多くの価格上昇が起こっています。
- 為替の変動
- 燃料費の上昇
- 運送費の上昇
- 原材料価格の上昇
- 人件費の上昇など
コロナウイルスの蔓延から上がり続ける物価
私たちのロニーキャットフード、エリザベスキャットフード、ウィリアムドッグフードも例外ではありません。
コロナウイルスの2年間で大幅に原価上昇
そもそもコロナウイルスの蔓延が始まってからこの2年間、原価は上昇し続けてきました。
ロシアのウクライナ侵攻で更に大幅に上昇
今回の戦争の影響により更に値上げが行われました。コロナウイルスとの合計で50%近い値上げが行われています。
通常値上げというものは「○月○日から値上げします」と値上げまでの猶予期間が設定されます。しかし今回の戦争による値上げは「このメール以降の注文は全て値上げ価格となります。」という大変強硬なものです。
運送費用の上昇
コロナウイルスによる人員制限
コロナウイルスの蔓延が始まってから、各港に人がいなくなりました。このためコンテナ船の貨物の上げ下ろしに時間がかかり、各国へのコンテナ輸送に大変時間がかかるようになりました。
そうなるとコンテナが足りなくなってしまい、コンテナ利用者が列をなして予約待ちをするという事態になりました。
おかげでコンテナを手配するのも時間がかかり、コンテナが届くのにも時間がかかるのに、海上輸送費用は上がり続けるという事態が起こりました。
コロナが蔓延する前と比べると海上輸送費は1.5倍位になったと思います。
スエズ運河の事故によるコンテナ船の停滞
挙句昨年のスエズ運河の事故によりコンテナが停滞してしまったことで、悪循環に拍車がかかりました。
私達もこれにはどうにもならず、在庫切れの危機を迎えたため、一部航空機輸送を使うことになりました。
ロシアのウクライナ侵攻による影響
更に今回のロシアのウクライナ侵攻により、物流がストップや混乱した国が出たことにより、更に海上輸送に遅延などの影響が出ることとなってしまいました。
それによってまた予約は取りにくい傾向にあるようですが、海上輸送費の最新価格は思ったより上がっていませんでした。
コンテナ船がロシアへ行かなくなるという情報がありますので、どう影響するか、本格的な影響はまだこれからかもしれません。
航空機輸送費用の値上げ
航空機輸送を使用するとヨーロッパの倉庫から日本の倉庫まで1週間程度で届きます。このためコンテナ船が遅れると航空機輸送を手配する業者が増え、これもまた枠が取れなくなってきます。
航空機輸送は容積と重量で価格が決まります。ペットフードは大変重く大きいため、コンテナ船の何十倍というレベルではきかないほど輸送費が高くなってしまいます。このため航空機輸送を使うと、その分のペットフードは全て販売しても赤字になってしまうという諸刃の剣で事実上使用が不可能な輸送方法ですが、万が一の在庫切れを避けるために使用されます。
ペットフードも値上げが始まっています
各社値上げが進んでいます。
メーカー | 商品 | 値上げ | 価格改定日 |
---|---|---|---|
ニュートロ | 全商品 | 2022年7月1日 | |
カナガン | レティシアン一部製品 | 8%程度値上げ | 2022年7月1日 |
K9ナチュラル | 全商品 | 2022年7月1日 | |
アカナ&オリジン | 全商品 | 2022年5月11日 | |
ハッピードッグ・ハッピーキャット | 値上げ商品リスト | 2022年5月1日 | |
ZIWI | 全商品 | 2022年5月11日 | |
ロイヤルカナン | 犬用製品リスト 猫用製品リスト | 10%値上げ | 2022年4月1日 |
ヒルズ | 犬用製品リスト | 2022年4月1日 | |
ZEN プレミアムドッグ | 犬用製品リスト | 3%値上げ | 2022年4月1日 |
tasty | tasty!800g、1.6kg | 10%程度値上げ | 2022年3月1日 |
ロータスペット | 全商品 | 2022年3月1日 |
弊社キャットフード、ドッグフードの値上げについて
これほどの値上げとなってきていますから各社値上げを行わないと対応が不可能になる位の状況には来ていると思います。
進む円安
円安が進み、輸入業者は物価の上昇に加えて為替差額まで追加される状況となってきました。円安が進むと同じ金額でも多く円を支払わなければいけませんので、輸入業者にとってはダイレクトに原価上昇となる非常につらい出費となります。
弊社はまだ値上げする予定はありませんが、これが続くようであれば弊社でも値上げの可能性も出てきます。
とにもかくにも一刻も早く戦争が終わり、日常が戻ってくることを願ってやみません。