目次
キャットフードの工場の有無、原産地を知ろう
ネットで調べていると、各メーカーが自社工場か委託か、原材料の生産地はどこかといった点で悩まれる方も多いように思います。
アメリカのペットフード大量リコール事件
私も特に中国産の原材料の使用の有無と、アメリカであった大量リコール事件に関して気になっています。
アメリカの大量リコール事件では、アメリカの大手ペットフード会社の中国産の原材料を使用したペットフードを食べて大量のペットが亡くなりました。
被害はなかなか収まらず拡大。有害物質のメラミン混入が原因でした。これがきっかけとなり、日本ではペットフード安全法が成立しました。
事故を知ってから原産国に中国と書かれていると買えなくなりました。そしてその時販売していたとされるメーカーにも不安があります。
この他にもペットフードの事件はいくつか起こっているのが現状です。アメリカに限らないですが自社工場を持たないペットフード社は多く、大きなひとつないし数社の工場がまとめて様々なメーカーのペットフードを受託製造しています。
このためひとつのOEM工場が中国産のメラミン入り原材料を使用したことにより、様々なメーカーに混入することになり、大きな問題が起こりました。
そのため日本でも敏感な飼い主は自社工場を持つキャットフードで、中国産の原材料を使っていないペットフードを選ぶようになります。
ペットの身は自分で守るしかないですよね。
なかなか自衛が難しい問題ではありますが、できる限りの情報は欲しいですね。
またこの流れでしたが自社工場を持つ方向にシフトしたメーカーは少ないのが現状です。現実の問題として、工場をひとつ持とうというのは大企業でなければ難しいので、今後もOEM工場からの被害は可能性としてはあり得る話です。
現状では安全と思われるキャットフードメーカーはどこですか?
自社生産、中国産原材料不使用のキャットフード
日本で手に入るものであれば、アカナ、オリジン、アニモンダ、アルモネイチャー、エボ、オーブンベイクドトラディション 、K9、ザナベレ、ジウィピーク、ホリスティックレセピー、フィッシュ4、フォルツァ10辺りは自社生産を行っており、中国産の原材料は使っていないと公表、もしくは自国の原材料のみ使用しているなど、原産国を公表しています。
おすすめキャットフードでおすすめしてくれたキャットフードはどうですか?
カナガンはイギリス国内の原料を使い、GAペットフードパートナーズ社で作られています。GAの規格は非常に厳しいので安心と言えると思います。ジャガーもイギリスの工場です。ジウィピークはニュージーランドの自社工場、アニモンダもドイルとオランダにある自社工場で、猫缶の一部はタイの工場で作られています。このようにおすすめからはアメリカ、中国の原材料、工場は除いたものとしています。
ペットフードはアジア圏の工場生産は敬遠されがち
人件費からアジアの工場が多いのかと思っていました。
食べ物は健康被害、酷ければ命に直結するため、アジアの一部の国、工場は信頼度が低いと考えられていて、敬遠されがちです。
しかしフランスのロイヤルカナンは2014年9月、韓国に生産工場を移すことが決まり、いつから日本で販売されるかはわかりませんが、ネット上で不買運動が起こるほどです。
ただし猫缶などのウェットフードは多くが海産物が豊かなアジアで作られ、日本に輸入されています。
フランス産だったのが韓国産に。しかもそのほとんどは日本に入ってくるんですね。
アジアは人間の食べ物でも問題の起こることも多いですから、まだまだペット後進国であり、ペットフードになると余計に管理がずさんになるのではないかという懸念があるようです。
工場と原産地は飼い主にとって本当に悩ましい問題なんですね。
ヨーロッパ、オセアニア、北米が安心
工場と生産地に関しては実際に何度か事故が起こっていることもあり、あまり気にしなくてもいい問題だとは気軽に言えないところがあります。
ペットフードは種類が多いため、安全を考えるのであれば、問題を起こした原産地や製造工場の改善を伺うよりも、避けるほうを選んだ方が得策ではないかと考えます。
どの国がおすすめですか?
ヨーロッパ、オセアニア、北米がいいと思います。ロイヤルカナンもフランス産であったこともヒットした大きな要因のひとつでしょう。それでは現状安心・安全と思われるメーカーを紹介します。ほとんどが自社工場で生産しており、全て中国産の材料は使用していません。
ヨーロッパ
- フィッシュ4(イギリス)
- カナガン(イギリス)
- ジャガー(イギリス)
- アニモンダ(ドイツ)
- ザナベレ(ドイツ)
- アルモネイチャー(イタリア)
- フォルツァ10(イタリア)
北米
- アカナ(カナダ→一部米国ケンタッキー州産に変更)
- オリジン(カナダ→一部米国ケンタッキー州産に変更)オーブンベイクド トラディション(カナダ)
オセアニア
- ジウィピーク(ニュージーランド)
- K9 Natural(ニュージーランド)
- ファインペッツ(オーストラリア→オランダに変更)
アメリカ(自社工場のみ)
- エボ(アメリカ)
- ホリスティックレセピー(アメリカ)
アメリカは自社工場のもののみ紹介しました。(※オリジン、アカナが一部アメリカに変更)これらが全てグレインフリーなわけではありませんが、私が知っているキャットフードの中では製造工程、原材料は安心して与えられるキャットフードといえると思います。
聞いたことのないキャットフードが沢山あります!イタリア産のキャットフードって聞いたことがないので興味があります。
アルモネイチャーは世界で一番最初に100%ナチュラルフードを作った会社です。なんとナチュラルフードはイタリア発だったんですね。総合栄養食という考え方ではなく、缶と合わせてあげるタイプです。
日本国内生産は安全?
動物の死骸が肉骨粉加工されていた
日本国内のキャットフードの安全性はどうでしょうか?
穀物の配合量が多い安いキャットフードの多い日本産ですが、安全性という意味では高いといえます。
ところが「徳島市、鳴門市、佐那河内村が、路上などで死んだ犬猫の死がいの処理を一般廃棄物処理の認可のない徳島市内の肉骨粉加工業者に委託していた」ということがありました。肉骨粉加工業者なので、犬猫の死骸は飼料やペットフードに使われた可能性があります。
なんと日本なのに犬猫の死骸をペットフードに使用ですか・・・
これがとても最近の話です。高熱で処理するためただのたんぱく質、その他になることは間違いありませんが、いい気がしたものではありません。
しかし日本は食に非常に厳しい国であり、現在はネットですぐに判明し、暴かれる世の中です。そのためしっかり管理された食品加工会社がほとんどですので、やみくもに信じてはいけませんが、日本の安全性は高いといえます。
なぜそんなことが起こったのですか?
動物愛護法と廃棄物処理法の解釈
このケースでは「動物愛護法と廃棄物処理法のどちらで解釈するか問題だったが一般廃棄物として扱うべきとの国の解釈が示されたから、今後適正な処理を行うよう指導したい」という答弁がありました。
「動物愛護法で解釈したからといって犬猫、ペットの死骸を肉骨粉加工業者に委託していいのか?」と感じますし、要するに各自治体が独自に処理を行っていて、全く統一された決まりはなかったということがわかります。
ペットや野良の子達が亡くなってしまうことは仕方のないことです。行政も処理を行わなくてはなりません。ではどう処理するかですが、これには倫理観の問題も含んできます。誰が悪いということではなく、日本のペットに対する制度がまだ発達していないことから起こることで、ペットに対する制度を発達させようというにはまだまだ動物愛護の精神は足りないのかもしれませんね。
動物に関する法律はまだまだグレーゾーンが存在しているということなんですね。
まとめ
- 自社生産か信頼できる工場生産で、中国産の原材料を使用していないキャットフードを選びたい
- 現状ではヨーロッパ、オセアニア、北米は安心と言える
- 日本国内生産だから安全とは言い切れないが、安全性は高い
世界のペットに対する考え方が垣間見えたような気がします。世界の動物愛護団体が騒ぐとニュースになるので、なんとなくいいイメージがなかったり、やりすぎじゃないかと思っていましたが、その存在によって考え方が変わっていったり法律が制定されたりと前に進んでいることもあるんですね。