犬にとってのタウリンの役割。犬は体内で合成可能だが、心筋症や不整脈には効果的なアミノ酸。おすすめサプリも紹介

タウリンとは

タウリンとはアミノ酸の一種です。ただし他のアミノ酸とは使われ方が違う、ちょっと変わったアミノ酸です。

タウリンはタンパク質の合成には関与していない

それはアミノ酸がタンパク質の合成に関係している方ですが、タウリンはそうした効能がありません。このように、タンパク質を構成しないアミノ酸のことを遊離アミノ酸といいます。

遊離アミノ酸であるタウリンは主に心臓、肝臓、腎臓への作用が確認されています。

心臓に大切なタウリン。心筋症や不整脈には相関性がみられる

犬に限らずではあるのですが、まず犬の場合はタウリンは体内で合成できるので非必須アミノ酸です。

猫の場合は体内で合成できないので必須アミノ酸です。つまり、ドッグフードとキャットフードではこの点に違いがあります。

タウリンは心臓の収縮に必要

そして、タウリンがどのように使われるのかといいますと、心臓の収縮に必要となります。

心臓内に蓄えられている遊離アミノ酸の中で、半分近くを占めているのがアミノ酸です。それだけ重要なアミノ酸であることがわかります。

また、不整脈にも効果的であることも報告がされていますので、タウリンは心臓に対するサポートと考えて良いかと思います。

タウリンが豊富な食材

キャットフードの記事ですが、重なっている部分がありますのでご参考いただけるかと思います。

キャットフードのタウリンとは？不足すると病気に！1986年に猫の必須栄養素と収載された栄養素

このように魚介類に多く含まれていますが、猫と同様、犬が食べてはいけないタコ、イカにも多く含まれていますので、自身で考えて与える場合には注意が必要です。

しかし、貝類やカツオ、ブリ、アジ、サバ、イワシ、サンマなどにも含まれ、食べられるものも多くあります。

また肉類にも豊富に含まれていますので、体内合成ができる犬では普段の食事で足りなくなることは余りないかと思います。

AAFCOの栄養基準にはタウリンの記載なし

これらを表すように、ドッグフードではAAFCOの栄養基準にもタウリンの記載はありません。

一部の犬種で拡張型心筋症が見られるが、ドッグフードの改善により減少

ただし、一部の犬種（アメリカンコッカースパニエル、ポルトガルウォータードッグ、ニューファンドランド、ゴールデンレトリーバーなど）でタウリン欠乏症と拡張型心筋症（DCM）の関係も言われています。

ただし、この辺りの犬種に関しましてもドッグフードの改良が進み、減少しているということです。

タウリン補給のためのサプリを紹介

犬もなんらかの理由によりタウリン不足になると心筋症などが見られますので、健康維持という観点でサプリなどを併用することもあります。

犬のタウリン補給にはタウリン入りのドッグフードの他に、粉状、タブレット型、液体のサプリがあります。

粉状のグリーンドッグ ピュアタウリン

ピュアタウリンは素材がヤギ由来のタウリンのみとなっています。

調整基材などが含まれていれば表示されなくてはいけないので恐らくタウリンのみなのだと思います。

粉状のPOCHI タウリンパウダーゴールド

こちらも粉状ですが、タウリン以外に、ペットフードでもよく使用されるビール酵母も含まれています。

タブレット型のアニマルサポートフォーミュラ

タブレット型なので小型犬には大きかったり、吐き出す可能性もありますので、中大型犬の方が合っているかもしれません。

ただタブレットは合えば測らずそのまま与えることができますし、潰したりもできるので比較的融通がきく形状であると思います。

液体状のサイペット タウビタB

液体状なのでウェットフードにかけたりして与えられるので、こうしたものが苦手な犬にも与えやすいかもしれません。

愛犬にあったタウリン選びを

犬は体内で合成ができますが、必要に応じて食事やサプリで与えることを考えてもいいかと思います。いつまでも健康でいてもらうための維持方法のひとつですね。

まとめ

• 犬にとってのタウリンは非必須アミノ酸
• 心筋症や不整脈へのサポート作用がある
• 犬がタウリン不足になる可能性は低い
• AAFCOのドッグフードの栄養基準にはタウリンの記載なし