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成犬用フードを高齢犬に与え続けても大丈夫?
愛犬がシニア期に入り「今までの成犬用フードをそのまま続けても大丈夫か」と悩む方も少なくありません。
ただ成犬とシニアがどこかで明確に分かれているわけではありませんので、成犬用フードを高齢犬に与えること自体がすぐに問題になることはありません。
シニア期になってくると活動量や筋肉量、消化機能などに変化が現れることがありますので、合わせたものを選んであげるという程度の認識でいて良いと思います。
そのため、「高齢犬になったら必ずシニア用フードに切り替えるべき」とも、「高齢犬になっても成犬用フードのままで問題ない」とも決めつけず、現在の体調や体型、生活状況に合っているかを確認することが大切です。
「高齢犬用」に明確な統一基準はない
犬や猫に必要な栄養基準の目安を作っているAAFCO(米国飼料検査官協会)では、成長期、妊娠・授乳期、維持期、全ライフステージの栄養基準が定められていますが、高齢犬・高齢猫専用の栄養プロファイルは設けられていません。
そのため、「シニア用フード」の栄養設計はメーカーごとに異なります。
まずは愛犬の状態を確認しよう。
前提として、犬は体の大きさが犬種によって大きく違いがあり、一概に年齢だけで老犬かどうかを判断することはできません。人間の場合でも50歳でまるで40歳位の方もいれば、60歳位に見える方もいて、その人によるところが大きいです。これが犬ともなると、犬種による違いがあまりにも大きいですので、更に個体差が大きくなります。
このため、年齢はガイドライン程度に考えると良いでしょう。
体重と体型が安定しているか
高齢犬では、活動量の低下によって体重が増加する犬もいれば、食欲や筋肉量の低下によって痩せてくる犬もいます。
そのため、体重の増減だけでなく、ボディコンディションスコア(BCS)や筋肉量の変化も確認することが重要です。
成犬用フードを与えていても、体重と体型が安定し、理想的なボディコンディションを維持できているのであれば、年齢だけを理由に急いでフードを変更する必要はないでしょう。
便の状態が安定している
成犬用フードを与えていて、便の形・回数・においが大きく変わっていない場合、その犬にとって大きな問題なく消化ができているサインになります。
反対に軟便、下痢、便量の急な増加、ガスの増加が続くような気がしてきた場合は気にしてあげて良いと思います。
一時的なものもありますので、毎日様子を伺うことが大切です。その上でフードの脂質量、食物繊維量、消化性、給与量に変化を付けてみると良いでしょう。
食欲と活動性が保たれている
高齢犬でも食欲があり、日常生活に大きな変化がなければ、成犬用フードが合っているケースがあります。
ただし急な食欲低下、食欲増加、元気消失、体重減少がある場合は、単なるフードの問題ではなく病気が関係することもあります。
食に変化が起こったとき、シニアかどうかよりもその子の体調が影響していることが多いですので、総合的に観察するとよいでしょう。
変化が訪れたら少しずつ変えてみよう
ある時から突然シニアになるわけではありませんので、健康診断も受診しながら、愛犬に変化を感じたら少しずつ対応していくことがおすすめです。
犬にとって食は大きな楽しみのひとつですので、特に歳も取ってきて急に大きな変化を与えると、それがストレスになってしまうこともあります。
本人(本犬?)が食べたいものと、家族(飼い主)食べさせたいものは違います。気持ちとのバランスも取ってあげましょう。
太りやすくなってきた
高齢犬は徐々に運動量が落ちてきます。すると消費エネルギーより摂取エネルギーが多くなり、体重が増えることがあります。
この場合は、まず給与量、おやつ、トッピングの量を確認し、減らすなど調整してみます。
それでも体重増加が続く場合は、現在のフードのカロリーや栄養設計が愛犬の生活状況に合っているかを見直してみましょう。
太ってくるのは運動量の割によく食べれている証拠でもありますけどね。
体重や筋肉量が減ってきた
高齢犬は食欲の変化や口腔内のトラブル、健康状態の変化などによって、体重や筋肉量が減少することがあります。
これはフードが原因というよりも、その子の体調が原因ですので、治療を行い、それに合ったフードにすることが大切です。必要に応じて動物病院へ相談しましょう。
高齢犬用で確認したいポイント
対象年齢の表示だけで判断しない
上記で解説したように、AAFCO(米国飼料検査官協会)には高齢犬・高齢猫専用の栄養プロファイルは設けられていません。
特に犬は犬種によって体の大きさが違い、個体差が大きい生き物です。その子その子に合わせるということを忘れないでください。
高齢犬用だから低カロリーとは限りません
高齢犬向けフードの中には体重管理に配慮してカロリーを調整している製品もあれば、食欲の低下に配慮してエネルギー密度を高めている製品もあります。
「高齢犬用だから低カロリー」とは限りません。愛犬が太りやすいのか痩せやすいのか、また実際に食べられる量と給与量の目安に無理がないかによって、選ぶべきフードが変わってきます。
たんぱく質と脂質
高齢犬では、筋肉量の維持が重要です。
健康な高齢犬に対して、たんぱく質をむやみに減らす必要があるとは言い切れません。ただし腎臓病などが見つかった場合は、獣医師の診断に基づいた栄養管理が必要です。
脂質は重要なエネルギー源ですが、脂質はたんぱく質や炭水化物よりも多くのエネルギーを持つため、脂質量が高いフードはカロリーも高くなる傾向があります。そのため、体重が増えやすい犬と痩せやすい犬では、適した脂質量が異なります。
リン・ナトリウムなどのミネラル
高齢犬では、腎臓や心臓の病気が見つかることがあります。その場合は、病気の状態に応じてリンやナトリウムなどのミネラル管理が必要になることがあります。
そのため、高齢犬向けフードの中には、リンやナトリウムの配合量に配慮した製品もあります。
ただし、健康な高齢犬に対して、これらのミネラルを一律に制限すべきではありませんので、その子に合わせた食を選択することが大切です。
まとめ
成犬用フードを高齢犬に与えること自体が、必ず問題になるわけではありません。
一方で、高齢になると活動量や体重、筋肉量、健康状態が変化し、成犬用フードが合わなくなるケースもあります。
フードを選びは年齢表示だけではなく、栄養設計が現在の愛犬の状態に合っているかを確認することが大切です。
今のフードが合っているか迷う場合は、体重や体型、便の状態、食欲などを定期的に確認し、必要に応じて動物病院へ相談しましょう。愛犬の変化に合わせて食事を見直すことが、健康維持につながります。





